ニボルマブ静注内投与及びドセタキセル静脈内投与の併用療法 進行再発非小細胞肺がん(ステージがIIIB期,IIIC期若しくはIV期又は術後に再発したものであって化学療法が行われたものに限る)

担当診療科:呼吸器内科




はじめに
 
 この先進医療の対象となる、既治療の進行期または再発の非小細胞肺がんの患者さんには、ニボルマブという免疫チェックポイント阻害剤を用いる薬物療法(免疫療法)が標準治療とされています。しかし、その治療効果はまだまだ十分なものとは言えず、よりよい治療法を開発しなければなりません。
 以前は、既治療の進行期または再発の非小細胞肺がんの患者さんの治療にはドセタキセル単剤の化学療法が用いられていましたが、国外で行われた臨床試験の結果、ドセタキセル単剤療法に代わってニボルマブ単剤療法の方が、より高い延命効果を示したため、現在ではニボルマブ単剤療法が標準治療として行われるようになりました。
 現在、標準治療であるニボルマブにドセタキセルを併用することで、免疫チェックポイント阻害薬の免疫細胞の働きを高める効果に抗がん剤のがん細胞を攻撃する効果が上乗せされ、より高い治療効果が期待できるのではないかと考えられています。しかし、これまでにニボルマブとドセタキセルの併用療法の治療効果や体にかかる負担、副作用などを含めて、治療の長所や短所を現在の標準治療であるニボルマブ単剤療法と実際に比べたことがないため、本当にどちらが優れているのかは、わかっていません。
 そこでドセタキセル療法とニボルマブとドセタキセルの併用療法を比較する第III相試験が日本国内の多施設共同試験で行われています。
 



本治療の目的
 
 既治療進行・再発非小細胞肺癌に対する試験治療B群(ニボルマブ+ドセタキセル)併用療法の有用性を標準治療A群(ニボルマブ)単剤療法との比較にて検証することです。
 



対象の患者さん
 
① 化学療法歴のある進行期または術後再発の非小細胞肺がん
② 年齢が20歳以上
③ 日常生活の制限が全くないもしくは軽度
④ 臓器機能が保たれている
⑤ 文書による同意が得られている
 



臨床試験の流れ

   


 
 この臨床試験には350人の方にご協力いただく予定です。臨床試験の予定期間は、登録期間3年、追跡期間2年、総研究期間5年です。
 



  試験薬剤  
 
A群:ニボルマブ単剤療法 スケジュール
 
 
 


 
B群:ニボルマブ+ドセタキセル併用療法 (←先進医療治療群)
 
 
 

 
両群とも効果が持続している間は繰り返していく治療になります。
 



研究組織
 
 当院は特定非営利活動法人胸部腫瘍臨床研究機構(TORG(トルグ))に参加して、この臨床試験を実施しています。TORGとは、研究者(医師)が主体となって活動している組織で、厚生労働省で承認された抗がん剤や治療法、診断法などを用いて、最良の治療法や診断法を確立することを目的としています。
 





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