研究室研修:4月〜7月, 水・木・金, 午後12:40〜17:30 


年度 テーマ 研修内容 学生 担当
平成10 細胞接着に関する基礎的研究 細胞培養において、正常細胞はシャーレに接着することが増殖に必要であるが、癌細胞は接着しなくても又細胞が密集状態になっても増殖を続ける。このことに深く関わる細胞外マトリックスに関して研究を行う。 蝦名佐都子 遠藤泰史
平成11 エンド-b-キシロシダーゼを用いた糖鎖工学の新展開 エンド-b-キシロシダーゼは、プロテオグリカンのタンパク質と糖鎖の結合部位に作用する。本酵素は、糖鎖欠損のリコンビナントタンパク質への糖鎖導入に有効なので、本酵素の精製法と糖鎖工学的活用を考える。 松本公宏 柿崎育子
グリコサミノグリカン糖鎖のバイオリアクターによる合成の基礎的研究 グリコサミノグリカン糖鎖は、細胞接着などの重要な役割を担っているが、その伸長機構や調節機構は不明である。培養細胞を酵素源とし、 工藤雅庸 松谷英樹
加齢に伴うヒト黄色靱帯の変化 加齢によるヒト黄色靱帯の変化、脊柱靱帯骨化発生のメカニズムを検討するために、その細胞外マトリックスの主要な成構成分であるプロテオグリカンの精製・分離、そして構造の解析を行う。 綛村俊之 湯川昌広
消化管ムチン糖鎖の構造・機能に関する病態・生化学的研究 培養大腸癌細胞からムチン型糖鎖を分離・精製し、その構造と生合成機構を解析する。培養条件の変化による糖鎖伸長の差異と疾患との関連を考察する。細胞培養や必要な実験主義を修得する。 和泉祐一 久木留潤子
平成12 4-メチルウンベリフェロン(MU)によるヒアルロン酸(HA)合成抑制の機構 HA合成を特異的に抑制する物質は、当研究室で最初に見つけられたMUの他には報告がない。本研修では、連鎖球菌あるいは培養ヒト皮膚繊維芽細胞を実験材料に、MUの標的および作用機構を明らかにすることを目指して実験を行う。 李慶徳 柿崎育子
ヒト培養大腸癌細胞におけるムチン型の人工糖鎖の合成 消化管ムチン糖鎖の構造は、種々の疾患において正常と異なることが知られている。培地中のムチン糖鎖の構造解析を行い、その伸長機構を考察する。また、疾患モデルとして薬剤添加による糖鎖構造の変化を調べる。 吉川和寛 久木留潤子
脊椎靱帯骨化症のメカニズムの解明 ヒト黄色靱帯よりプロテオグリカン(PG)を分離し、その構造を解析する。さらに、靱帯細胞を培養し、骨化靱帯でのPGの変化、および種々のサイトカインとの相互作用を検討し、靱帯骨化発生機構の解明に迫る。 本堂敬 湯川昌広
脊柱靱帯骨化症に関わる研究
-プロテオグリカンの役割-
ヒト黄色靱帯と靱帯骨化における細胞外基質としてのプロテオグリカン分析を行い、靱帯骨化の成因を検討する。 和田盛人 板橋泰斗
平成13 ヒト黄色靱帯におけるプロテオグリカンとエラスチンの特性及び親和性 黄色靱帯は脊柱に存在する靱帯で、その細胞外マトリックス(ECM)には多くの弾性繊維(エラスチン)が含まれる。その弾性繊維を制御するプロテオグリカンにも着目し、それぞれの特性及び親和性を検討する。 菅原 板橋泰斗
ヒアルロン酸合成阻害剤4-メチルウンベリフェロン(4MU)による癌の転移抑制 マウス尾静脈から4MUを投与し、細胞外マトリクス中のヒアルロン酸合成を抑制し、癌の転移を防ぐ。 矢口慎也 工藤大輔
平成14 ヒアルロン酸合成阻害剤4-メチルウンベリフェロンによる癌転移の基礎的研究 ヒアルロン酸(HA)は哺乳動物の細胞外マトリックス(ECM)に存在する高分子多糖の一種で、発生、創傷治癒、癌の浸潤・転移に関与することが知られている。4-メチルウンベリフェロン(MU)はHA合成阻害剤である。本研究では癌細胞を接種したマウスにMUを投与して、HAの合成抑制が癌の浸潤・転移に及ぼす影響を生化学的・病理学的に解析する。 大柄貴寛 工藤大輔
糖鎖導入酵素遺伝子のクローニング 当研究室ではプロテオグリカンの糖鎖を無傷で切り出す酵素を見い出した。これらの酵素は加水分解の逆反応として糖転移活性を有するので、糖鎖欠損のリコンビナントタンパク質への糖鎖導入に有効と考えられる。本研修ではエンド-β-キシロシダーゼ遺伝子のクローニングを試みる。cDNAライブラリーを作成し、活性を指標とした発現クローニング法により本酵素をコードする遺伝子の単離する。スクリーニングという作業を通して実験の進め方や操作の基本を習得することを目指す。 室谷隆裕 柿崎育子