中野 創
毛髪異常疾患のモデル動物は多数知られているが,弘前ヘアレスラットは毛の異常と乳腺退縮を示す唯一の突然変異ラットである.乳腺の退縮はアポトーシスにより生じ,転写因子STAT5A の機能に障害があることが判明したが,体毛の異常がなぜ生じるのかは未だに不明である.我々は本ラットの線維芽細胞の増殖能が低く,継代初期に多核の細胞に形態が変化することを新たに見出した.そこで,"線維芽細胞の異常が毛の異常の原因になっている"という独創的な仮説のもとに,毛髪異常疾患の原因究明,新規治療法開発をめざす研究である.
松﨑 康司
悪性黒色腫は各種免疫療法に比較的よく反応する腫瘍として知られているが,未だ確立された免疫療法はない.そこで、RIG-I の作用を増強することにより内因性のIFN-βの持続的産生を促進,個体の免疫能を活性化させることにより腫瘍の増殖を抑制するという新しい発想に基づく独創的な治療法を開発する.
金子 高英
本研究は,圧倒的にリンパ節微小転移の診断時間を短縮できる新しいRT- LAMP法を悪性黒色腫の研究の場に導入し,さらにいまだ悪性黒色腫においては臨床面との関連性の検討が詳細になされていない癌関連遺伝子MITF, HER3らを加え検討し、臨床現場での実現化を計るものである.
会津 隆幸
本研究は,近年知られるようになった上皮―間葉転換(Epithelial MesenchymalTransition: EMT)を抑制することにより,線維芽細胞から表皮細胞を直接誘導する新しい発想に基づくものである.