教室紹介

教授からの挨拶


呼吸器内科学講座 教授  田坂 定智

田坂 定智
 呼吸器内科学講座は2015年に独立した新しい講座ですが、そのルーツは旧第2内科の初代教授で、東北大学で肺結核を研究されていた大池弥三郎先生にまで遡ります。2016年1月から私が教授を拝命し、診療・教育・研究に当たっています。
 青森県は全国で平均寿命が最も短い短命県として知られていますが、とくに肺がんや慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎などの呼吸器疾患で亡くなられる方が多いのが現状です。喫煙率が高く、今後さらに高齢化が進む青森県においては呼吸器診療の重要性がますます増してくると予想されます。その一方で、呼吸器内科の専門医は少なく、専門的な治療を受けられる施設も限られています。
 肺がんについては、原因となる遺伝子変異を特定して有効な分子標的薬で治療する精密医療(プレシジョン・メディシン)が注目されています。私たちは全国規模の肺癌遺伝子診断ネットワークであるLC-SCRUM-Japanに参加しており、治験も含めて有効性が期待される治療をご提案しています。また北東日本研究機構や北日本肺癌臨床研究会などの多施設共同研究にも積極的に参加しており、肺がんを中心に数多くの臨床研究を展開しています。また呼吸器外科や放射線科など関係する診療部門と緊密に連携し、個々の患者さんに対してベストの医療を提供できるよう努力しています。肺がんの他にも間質性肺炎や喘息、COPDなど数多くの呼吸器疾患に対して、患者さんのニーズに合わせた最新の診療を行っています。
 呼吸器内科は肺がんや肺炎、喘息など扱う疾患が多岐にわたる一方、全国的にも専門医が不足している領域です。これからも個々の患者さんに最適な医療を提供するとともに、全身を診られる優れた呼吸器内科医を育成できるよう、全力で取り組んで参ります。

お問合せ 呼吸器内科学講座
TEL:0172-39-5468
FAX:0172-39-5469

〒036-8562
青森県弘前市在府町5
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