学生・研修医の方へ

留学だより

花田 賢二
藤田 雄
森本 武史

留学便り

花田 賢二

 2014年1月からアメリカノースカロライナ州ダーラムのDuke大学に留学させていただいております。まだ5か月が経過したばかりですが、留学生活について紹介させていただきたいと思います。

研究生活について
留学便り  私が所属している研究室(Dr. Rockman)は、ポスドク、MD、大学院生、医学生合わせて10人、テクニシャン2人、ラボマネージャー1人、ボスの14人で構成されております。アメリカ人が5人、中国人が4人、台湾人が2人、イタリア人が1人、インド人が1人で、日本人は私だけとなっております。メンバーはそれぞれの出身国の個性はあるものの、基本的にはみなさんやさしく、困ったことがあればいろいろと教えてくれます。研究テーマは、βアレスチンの心機能に及ぼす影響の検討です。アンジオテンシンⅡ受容体やβアドレナリン受容体に代表されるGタンパク共役受容体は、Ligandが結合することによりGタンパクが活性化され、Second messengerの産生の増加を介して、様々な生理作用をもたらします。心臓においては短期的には心収縮力、心拍出量の増加などの効果がみられますが、慢性的な刺激の持続により心肥大、心不全へと発展します。βアレスチンはGプロテインの活性を抑制するとともに、Gプロテインとは別のシグナル伝達経路を活性化させ、全身の細胞、さまざまな臓器において種々の効果をもたらすことがわかっています。Duke大学では、2012年ノーベル化学賞を受賞されたDr. Lefkowitzを中心としてβアレスチンに関する研究が精力的に行われており、大動脈や肺、脳、子宮など様々な臓器においてさまざまな疾患との関連に関する研究が活発に行われております。私の所属する研究室では、心臓における役割に焦点をあて、βアレスチンの心機能に及ぼす効果の解明をテーマの一つとして研究がすすめられております。

留学便り  通勤についてですが、こども二人をアパートから歩いて5分ほどのところにある小学校に一緒に歩いて送ってから自宅を出発し、大学までは車で30分ほどかかりますので、研究室に着くのはだいたい8時45分頃です(こちらでは、子供だけで通学させることはできません)。ラボから帰るのは夕方6時30分から7時頃、時に8時から9時になる時もあります。研究時間は自由で、全体的には朝早い人は帰りも早く、昼前にきて遅くまでいる人もいます。結果をきちんと出していれば、勤務時間はあってないようなものです。土日も数人が数時間実験して帰るくらいです。ボスはカナダ出身で、いつも非常に元気で勢いがあります。会話にジョークも多くユニークな人なのですが、どれがジョークでどれが本気なのか判断できず、しばしば困ります。基本的にやさしく面倒見がいいボスですが、研究に対しては厳しく、時に厳しい指摘を受けることもあります。週に1度のデータミーティングでは、1週間の実験結果をすべてボスに提示し、説明しなくてはいけません。そこでは、実験の方法や考え方、理由、結果の解釈について、ボスや他のメンバーから指摘があり、また次の実験についての示唆があります。週1度のラボミーティングでは、メンバーの一人が自分の研究内容、成果について1時間かけて発表しなくてはなりません。そこでボスやメンバーから質問や指摘があり、研究計画の修正や追加などが行われます。先月、私も初の発表がありました。途中、しどろもどろになることもありましたが、結果的には、研究内容についてとても有益な示唆を得ることができました。
 シンガポールにあるDuke大学の医学部から1年間研究のために来ているインド人はとてもひょうきんな人で、よく話し合います。内容は日本、インド、アメリカのことなどグローバルな話題や、こちらの日常生活、そして冗談などが多いのですが、何気ない会話の中に多国籍アメリカを感じる瞬間があります。イタリア人のポスドクとも、よく雑談します。この二人には大変お世話になりましたが、どちらも8月に帰国してしまいます。先月、イタリア人のポスドクの誕生日パーティに招かれて行ってきました。イタリアでは、誕生日の本人が参加者をもてなすのが常識だそうです。私は日本人なのでプレゼントを持っていきました。うちのラボからは3人が参加し、あとはイタリア人ばかりだったのですが、とても楽しい一時を過ごすことができました。

アメリカ生活について
留学便り  こちらにきてからは研究者としての仕事のみですので、夜間の呼び出しや待機、当直もなく、日本にいる時よりも家族で過ごす時間がかなり増えましたし、密度も濃くなりました。平日は夜7時30分頃には帰宅し、夕食を食べたら長男(8歳)の小学校の宿題を一緒にやります。英語と算数なのですが、英語は日本だと高校2年生くらいのレベルで、それを英語がほとんどわからない子供に教えるのは、なかなか大変です。算数はそれほど難しくないのですが、問題が英語で書かれていますので、それを訳して教える作業があり、これもまたそれなりに時間がかかります。土日は、日本に帰ってからのことを考え、日本の国語と算数を教えています。帰国後にスムーズに移行できるようにしっかり教えているつもりですが、週によっては全くやらない時もあったりで、なかなか計画通りにはいきません。自宅アパートはダーラムの隣町のチャペルヒルというところにあります。チャペルヒルは公立学校の教育水準が非常に高いことで知られており、ノースカロライナ州のみならずアメリカ全体でも高い評価を受けています。また治安も非常によく、身の危険を感じることはなく、日本にいるような安全さです。同じ地域に日本人家族も10家族ほどおり、学校のことなど、何かと助かっています。土日は子供に勉強を教え、1週間分の食材の買い出しをし、あとは子供と散歩したりプールに入ったり、アパートでのんびりしたりしています(こちらはもう夏です。5月の最高気温はすでに30度を超えています)。私は20年ほどの空手歴があり、けっこうまじめにがんばってきました。大学卒業後も、数年のブランクはありましたが、自宅近くにある、大学生の頃からずっと通っている道場で週2回ほど、稽古を続けていました。1年前からは私の子供たちも空手を始め、アメリカにきてから近隣の空手道場を見学に行き、一緒に稽古したりしましたが、なかなか自分のレベルに合ったところがなく、また料金も比較的高額でしたので、自宅アパートから車で15分ほどのところに有料で場所を借りて、週2回、自分の子供たちに教えながら自分でも稽古を続けています。
 こちらでは生活費は日本より安いのではないかと思っていましたが、実際には食材は日本と同じか高めで、ガソリンは日本よりは安いのですが思ったほど安くありませんでした(1ガロン$3.7くらいです)。家賃と健康保険は高額ですが、治安の問題があるため家賃は節約できず、また健康保険は大学から加入が義務づけられており、公共料金も日本より高く、日本にいるよりも生活費はかなりかかっています。

まとめ
 この5か月間を振り返ってみますと、仕事も日常生活もセットアップに時間がかかり、考えていたよりも大変でした。それでも、留学しなかったら味わえなかったようなこともたくさん経験し、家族を含めてとても貴重な体験をしていると感じています。世界各国から来た同僚と一緒に仕事をし、雑談をし、仲良くなれる機会は日本にいたならなかなかできないことだと思います。こちらでは6月上旬が小学校は年度末であり、今は最終週で、ほとんど勉強はなく、お祭り気分でいろいろなイベントがあったりします。下のこどもがKindergartenという小学校の準備段階のような学年で、初めの2か月ほどは行きたくない、と言って毎日泣いていたのですが、その日はみんなで歌を歌ってくれ、またクラスメートと一緒に遊んだりしているのを見ると、非常に感慨深いものがありました。
 まだまだアメリカ生活に慣れてきたばかりですが、これからは研究について益々がんばろうと思っておりますし、生活についてもアメリカのいろいろな面を経験したいと考えています。
 最後に、このような貴重な機会を与えて下さいました奥村教授、そして循環呼吸腎臓内科学講座の皆様に深謝致します。




「やっとこさっとこメルボルンさ来た!!」

藤田 雄Takeshi Fujita M.D, Ph.D.
Research Fellow
Inflammation Centre of Kidney disease
Monash University

 本当に寒くなってきました。今は冬真っ盛りです。といっても雪は降りませんし、最高気温は10℃はあります。弘前にいた時のじりじりする寒さを実感することはありません。

 春になろうかという3月末にメルボルンに引っ越してから早3カ月がたちました。車を買い、住宅戦争を勝ち抜いてアパートをゲットし、子供たちもそれぞれ保育園、幼稚園に通い始めて生活が落ち着くのに1カ月~2カ月かかりました。

 研究生活は非常に親切なオージー(オーストラリア人)の同僚たちに支えられて何とか順調に始まっています。今はMonaah Universityのメディカルセンターの5階のブロックでInflammation Centre of Kidney diseaseの一員として働いています。

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 教授2人(両者とも臨床医)、ポスドク8人(うち子供が小さくPart time ポスドクの女性が2人)、PhD student 7人、Honest4人(4年制大学卒業後の1年間の課程)、研究補助員2人の構成で、主にMPO-ANCA関連腎炎や急性腎障害のTLR(Toll like receptor)の研究を行っています。詳細が知りたい方は、Pubmedで"Holdsworth Kitching "と教授2名の名前で検索してみてみてください。
ちょっと古いですが、下の写真が主なメンバーです。

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 そして、誕生日になったら、自分でケーキを準備してみなにふるまわなくてはいけません。先日の主役は真ん中のPeterです。

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 Monash Medical Centreと弘大医学部、そこまで大きさは変わらないですが、スタッフ・学生用駐車場(青線)が圧倒的に広いです。弘前は学生は利用できないすし。

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 とても素敵なオージーを知ってもらいたいので、彼らの特徴ついて説明しますと、
①家庭重視
 家庭を大事にするので、みな早く帰ります。夕方6時には病院にロックがかかります。仕事をしたい人は朝5時・6時に来ています。月曜日休みの日の3連休前の金曜日とか、駐車場ががらがらで自主的に4連休にしている人も多いです。

②フレンドリーで親切
 行き先が分からなくて、最初何度か道端で質問したことがあります。1回は近くまで一緒にいってくれ、1回は電車のカードをくれてこの電車にのれと言われ、、、こんなことの連続です。親切にすることが当たり前の社会のようで、困った感じでうろうろしていると「どうした?」と声をかけられます。シャイな日本人の反対側にいる人たちだと実感しています。

③子供(および犬)にやさしすぎる
 子供と歩いていると、数回は話しかけられ、どこかで子供がなくと皆心配してきます。子供のためなら何でもするという気合いを感じる国です。歩道は広く、危ない段差はどこにもないので、どこでもベビーカーで移動できます。うちの子供はキックボードで幼稚園に通っています。スケボーで通っている大人もいます。

④車の運転は要注意
 青になったらすぐ出発し、制限速度ぎりぎりまで一気に到達して、5km/h以上超えてはいけません。黄色になったら急停止です。車を買った翌日に赤で止まれず、1.5秒の信号無視で3万円超の罰金切られました。なんというか、運転しているときは運転しかしちゃいけないくらいの緊張感が常にあります。

⑤多国籍
 といっても、多くは移民の2世です。中国、マレーシア、インド出身の人が多く、中国系が圧倒的に多いです。このMonash University自体もキャンパスが、イタリア、中国、インド、南アフリカ、マレーシアにありますの。少なくともアジアを中心として、globalな視野を持って活動している大学であることが理解できます。
http://www.monash.edu.au/study/campuses/

最後に病院の廊下や階段に書かれまくっている言葉を載せます。See you soon!!

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森本 武史

呼吸器内科医の森本です。
 僕は奥村教授、高梨教授のご配慮により、2014年9月から、カナダのオンタリオ州ハミルトン市にありますMcMaster Universityにポストドクターフェローとして、研究を学ばせてもらっています。

<地域の概要・大学の特徴>
「Tim Hortonsを知らずしてカナダを語ることなかれ。」って「ことわざ」があるかどうかしりませんが、カナダ最大のファーストフードショップで、スターバックスを大きく引き離すこのコーヒー・ドーナツショップの、第1号店が1964年にオープンしたのが何を隠そうこのハミルトンです(写真は医学部内のTim Hortons)。

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 ハミルトン市は、五大湖のなかで一番下流にあるオンタリオ湖に面した街です。湖を平べったい2等辺三角形とすると左下の頂点といった位置です。人口は50万程度ですが、ダウンタウン以外は非常に広々としています。印象は盛岡を少し大きくしたぐらいの町でしょうか?自然が共存しており、弘前でカラスを見かけるようにリスを見かけますし、時折帰りの途中で野生のシカを見かけます(写真)。

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 トロントは70㎞ほど湖の左上辺を進むとあり、無料の高速道路で約1時間、トロント空港へも同じく1時間でいけるなど、非常に便利な位置にあります。ちなみに、湖の底辺を50㎞ぐらいいくとナイアガラの滝、さらに50㎞南下して行くと、11月中頃に2日間で180cmの大雪嵐に見舞われ、7人が死亡したバッファローにつきます。このときは、こちらは雪は少なかったものの、気温が日中でマイナス7度、体感でマイナス13度でした。11月なのに・・・(泣)。
マックマスター大学は中心市街からやや西にあり、学生が1万8000人ほどで、商学部、 工学部、医学部、人文学部、理工学部、社会科学部とあり、敷地も広範です。特に工学系と医学系が有名なようで、1994年にはノーベル物理学賞を受賞した教授もいるようです。医学部は3年で卒業できる教育システムが特徴的で世界的にも名が知れています。
 医学部の建物は、臨床系の講座のあるのが小児の専門病院および看護学科と一緒になった比較的古い建物で、その隣には基礎医学の研究室並びに講義室や各種精密機器がそろっている新しい建物があります(写真)。

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 ちなみに附属病院的な要素を持っている病院は別に中心市街にあります。

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<研究室について>
僕の所属しているcardio-pulmonary labは古い建物の3階にあります。教授、准教授のほか、過去のデーター管理専門の教授が1人、カナダ人のフェローが2人おり、海外からは僕のほかにアイルランドから2人、ポーランドから1人、中国から1人のフェローがいます。ほかに大学院生が3人、学部生が2人います。
研究室の特徴が、健常者と喘息患者での血液や喀痰、また喘息患者の気管支鏡での生検や骨髄の採取、さらにアレルギーチャレンジテスト前後での比較が可能な点です。そのためスタッフが多く、呼吸機能検査・喀痰採取を専門とする技術者が2名、喀痰など細胞診断の専門家が2名、研究のコーディネーターが4名、さらに統計専門家が1名います。特に技術者との意思疎通が十分に図られており、いろいろな議論が行われます。非常にフレンドリーであまり垣根がなく、公私ともにいろいろと教えてもらえるため、大変助かります(写真は今月で産休に入る技術者のMs Taraです。元気な子を産んでね。)

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 検体採集については、学生に宣伝することで、小遣い稼ぎで検体検査に協力してくれることから、かなり多くの検体が集まります。その中で軽症の喘息患者が見つかれば、さらに精査を行い、骨髄穿刺まで行うこともあります。なかなか日本では行えないことですが、気管支鏡や骨髄穿刺までやる人は、内容によってそれなりの報酬があるようです。
 そうやって得た検体は、フローサイトメーターやELISAにかけたり、細胞培養をおこなって反応をみたり様々に行っています。僕も最初の1ヶ月はフローサイトメーターの扱いを学びました。

<実生活>
 家は当初からインターネットで探して目星をつけていたところに入りました。大学から5㎞ぐらいありますが、以前留学されていた先生から治安含めておすすめいただいた地域で、さらに家から歩いて3分で小学校に行けるというところにひかれました。また、バス停まで歩いて1分、バスで大学まで15分で行けることも日本で確認していました。(Google mapsさまさまです・・・。)
 家賃については、弘前よりは高く、東京よりは安いといったところでしょうか。物価は食材については、野菜はやや日本より安め、肉はやや高め、ほかは大体似たところです。100円ショップならぬ、1ドルショップがあり、重宝します。
 一番心配だった子供の学校(11歳と7歳)については、やはり最初の2か月は特に大変だったようですが、今になって少しずつ落ち着いてきています。子供は2人とも日本よりも1学年上がりました(1年生→グレード2など)。カナダは移民が多いため、小学校に、ESL(English as Second Language)クラスがあることが多く、週2.3回授業があり、少しでもプラスには働いているようです。また、上の子の担任が数年前に大阪でN○V○の先生を1年していたことがあり、日本語が少し話せるので助かっています。先生方もgoogle translatorを使うなどしてくださっています。しかし7歳の子の場合、英語を日本語に翻訳しても、漢字が読めずに伝わらないことがあります(泣)。また、公立学校ではフランス語を6年(長女の学年)から学ぶため、フランス語については同級生とほぼ同じレベルにある(?)ようで、子供にとってはほかの授業よりもわかるようです。
 また、毎週土曜日は子供が週1回、トロントの日本人補習授業校に通うためトロントに遠征しています。週1回でも子供にとってかなりの息抜きになっているようで、日本人から情報をもらえるのでわれわれにも助かっています。トロントの韓国系・中国系の店に日本の食材も多く置いてあるので、子供が授業中に日本の食材を置いている店で買い出しをすることもできます。週1回のため、宿題が多く、その分平日はたいへんですが・・・。毎週土曜日朝、片側5車線の高速道路を時速130㎞で走行し、か~~~っなり狭い車間距離で車線変更をしまくっている車や、時折大破している車を横目で見て初めはさすがに驚きましたが、少しずつ流れに乗れるようになってきたこの頃です。
 毎週日曜日が唯一「家族の休み」です。だいたい買い出しに行くことが多く、御多分にもれず、「ウォルマート」にお世話になっております。最近は家族で買い物に行くと、店員から言われたことが一番聞けているのが11歳の長女ということがよくあります。子供は早い・・・。下の子もちょくちょく英単語をつかっています。こちらがいろいろこうるさく言うと「ビー、クワイアット!」と言っており、笑ってしまいます。
 そんな中10月31日のハローウィンは驚きました。職場で聞いて「だいたい20-30人ぐらい子供が来るかも」といわれ、半信半疑で一応お菓子を用意していたところ、合計23人の子供が訪問(驚)。うちの子供は、周囲の家をかなり回って、1人でスーパーの袋3袋分のお菓子を持って帰宅(驚)。この行事は周りの家と知り合いになるいいチャンスなのかもしれません(後日、隣の家に子供や妻は遊びに行きました)。

<カルチャーショック>
 多々ある中で、私が一番驚いたのがバスと、小学校のクリスマスツリーでした。バスは完全に体の不自由な人を中心に設計されており、すべてのバスで車高がさがり、車いすの乗り降りができるためのスロープが出せるようになっています。椅子の前半分は、立てることで車いすやベビーカーが乗るスペースになります。電動車いすの人が乗ってくる時は当たり前のように座っている人は場所を開けて椅子を立て場所をつくり、運転手も当たり前にスロープを出して乗り降りを見届けます。実際に電動車いすで移動する人も多く通常の光景です。その分時間がかかるのも当たり前です。また、小学校では寄付の機会も多く、中でも驚いたのが、クリスマスツリーでした。慈善団体が用意したツリー(そこには恵まれない子供がほしいものを書いた短冊がついている)が小学校におかれ、その短冊を生徒たちが自主的に1つずつでも持ち帰り、自宅でその品物を親と購入して、再度学校に持ってきて短冊と品物を結んでツリーの下に置いておくというものです。後にそれらが希望した子供に渡されるのだそうです。幼少時期からのこういう教育が、大人の基盤を作り上げているものと思うと、教育の大切さを感じます。
あ、それから、トロントは異常にポルシェが多く、弘前でベンツやBMWを見る以上にポルシェを見ます。土曜日は1日に5.6台ではすみません。しかも大半がカイエンです。やすいのかなあ・・・?
 写真はトロントのCNタワーからのオンタリオ湖を望む夕景です。向こうがハミルトンなのですが・・・、さすがに見えないです。

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<最後に>
 これから1~2月にかけて最も厳しいシーズンが来ます。昨年は1月半ばに最高気温がマイナス10度以下、最低気温がマイナス20度以下にまで下がる日々が間欠的に約3週間続きナイアガラの滝も凍ったようで、20数年に1回の寒波だったそうです。今年は暖かくなるとの予報がある一方で、100年に1回の大寒波との予想もあると現地の人から教えてもらいました・・・。
(店にはマイナス30度まで対応できるブーツがいっぱい売っています。)
 そんな中、少しでも人生経験ふくめて、成長できるように、いろいろと経験していきたいと思っています。

森本 武史


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