学術奨励賞のお知らせ

平成21年度から,青森県臨床産婦人科医会誌に掲載された論文のうち特に優秀と認められた数編に対して,下記の要領で学術奨励賞を授与します。

[対象論文] 以下のすべてに該当する論文に限ります。

  • 当該年度の本会誌(1号と2号)に掲載
  • 筆頭著者が本会会員
  • 本会誌以外の学術誌に未掲載

[選考方法] 選考委員(編集委員,学術委員,会長,副会長)による評価点数を基に合議して決定します。なお,論文の共著者となっている選考委員は,その論文については評価しません。

[授賞] 次年度4月に開催される総会において賞状と副賞(予定額10万円)を授与します。また,総会終了後に対象論文の受賞講演を行っていただきます。ただし,本会において既に講演した論文についてはその限りではありません。

臨産婦誌原稿募集

青森県臨床産婦人科医会誌の原稿を募集しています。奮ってご応募ください。校正を迅速に行なうため、電子ファイルによる投稿を推奨いたします。投稿方法などに関する問合せは、事務局までお願いいたします。

投稿規定
  • 学会誌掲載の論文は原則として本会会員のものに限る。
  • 本会および日本産科婦人科学会専門医制度青森地方委員会が認定した学術集会において発表した,一般講演,シンポジウム,特別講演などは原著論文または講演抄録として掲載できる。
  • 論文の長さは表題,著者名,本文,文献,図表,写真などを含めて,原則として8000字以内とする(図表と写真は1点を400字に換算)。
  • 表題,著者名,所属には英文も併記し,姓名はTaro AOMORIのように記述する。
  • 本文と表はWordで,図と写真はPowerPointまたはjpegファイルで作成し,電子ファイルを事務局に送付する。図表,写真は順番をつけ,本文中に挿入部位を明示すること。
  • 文献は引用順に以下のように記載する。
    • 阿部和弘, 船橋大, 松本貴. 診断に苦慮した子宮平滑筋腫瘍の一例. 青森臨産婦誌 2006; 21: 114-117.
    • Dunn JM. A large mesenteric cyst complicating pregnancy. JAMA 1967; 200: 1129-1131.
    • Lindheimer MD, Katz AL. Fluid and electroytes metabolism in normal and abnormal pregnancy. In: Arieff AL, DeFronzo RA (eds) Fluid, Electrolytes, and Acid Base Disorders, 2nd edn. New York: Churchill Livingstone, 1995; 839-875.
  • 印刷の初校は著者校正とする。
  • 原稿の採否,掲載順位,印刷方法,体裁等は編集委員会で決定する。
  • 別冊30部は無料とする。それ以上の冊数を希望する場合は必要部数を明記すること。

福島県大野病院産婦人科医師逮捕に対する抗議声明

平成18年3月28日

日本医師会長
 日本産婦人科医会長
 日本産科婦人科学会長
 東北各県医師会長
 東北各県産婦人科医会支部長
 東北各県産科婦人科地方部会会長
 福島地方裁判所長

日本産科婦人科学会青森地方部会会長 水沼英樹
日本産婦人科医会青森県支部支部長  齋藤 勝

はじめに、平成16年12月、福島県大野病院にて帝王切開を受けられ、お亡くなりになられた患者様とご遺族に対し、心よりの哀悼の意を捧げます。お産に際して、担当した患者様が亡くなられる事は、ご家族と同様に、私たち分娩に携わるものにとっても大変残念で悲しい事であり、現代産科医療の限界を痛感させられるものです。

平成18年2月18日、この帝王切開術を執刀した加藤克彦医師が業務上過失致死および医師法違反の容疑で逮捕、その後起訴されました。本声明は、この逮捕・起訴につき、日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会の共同抗議声明を強く支持するものです。

今回の事件に関し福島県では事故調査報告書による処分も終了し、加藤医師はその後も献身的に唯一の産婦人科医としての責務を全うし続けておりました。したがって、「逃亡のおそれ」、「証拠隠滅のおそれ」があったとする福島県警の逮捕および同検察の起訴理由は、まったく理解出来ません。さらに、医師法違反の容疑とされた異状死の届出義務違反に関しましても、異状死の概念や定義が曖昧な状況下にあって、これを理由にするには公平性を著しく欠いていると考えます。そもそも、今回のように、出血の原因が医学的に手術前診断の困難な癒着胎盤にあることが特定でき、医療行為の相当する過失によるものでは無いことが明らかな場合、届出義務は生じないものと考えます。

さらに、患者様が、大野病院での分娩や手術を希望同意された上で、手術を施行していること、子宮摘出の希望が当初より無かったこと、当該地区での輸血供給の現状を考慮に入れれば、加藤医師の判断は、きわめて妥当であり、またその実施も医師の裁量権の範疇であり、業務上過失致死容疑には該当しないものと考えます。また、今回の事例はきわめて頻度の少ない稀な症例でした。稀な疾患の担当医として全力を尽くした医師個人が、その結果が悪かったために事故の責任者として刑事罰を受けるようなことになれば、医師は萎縮せざるを得なくなり、その結果、我が国の医療そのものが衰退して行く危険性すら懸念されます。

分娩周辺期の母児が死に至る事象は、我が国の周産期に関わる産科医・小児科医の献身的な努力により、世界的トップレベルにまで改善してきました、しかし、それでも完全に無くすることが不可能であるのが現状です。厚生労働省による2002年の我が国での妊産婦死亡の直接的産科死亡数の内訳では、分娩後出血14例、前置胎盤および常位胎盤早期剥離11例となっています。医療資源が充実し、出生数あたりの産科医師数が東北地方よりも充実している大都市圏であっても、未だ妊差婦死亡はゼロになっておりません。すなわち、医師の単数勤務や複数勤務、医師の偏在等の有無にかかわらず、ある一定の確率で不可避かつ不幸な事態は起こり得ることを示しています。今回の事件において加藤克彦医師は現場に臨んだ医師としてできる限りの医療を行ったと私どもは判断しています。稀な疾患の担当医として表に立った加藤医師が、事故の責任者として排除されるような刑事罰は、医療事故の再発防止上も全く意味がありません。私どもは今回の福島県警並びに同検察のとられた行為に対し強く抗議するとともに、加藤医師が速やかに職に復されることを強く望みます。加藤医師の早期復職によって、このような医療中の悲しい結果について、より詳しい御遺族に対しての説明と対応も可能になると思われます。

 臨産婦会事務局 

弘前大学医学部産科婦人科学教室
〒036-8562 青森県弘前市在府町5
TEL: 0172-39-5107
FAX: 0172-37-6842
email: obgy@cc.hirosaki-u.ac.jp