患者評価と満足度の高い治療提供へ
ISO9001を取得している当院では、診療の評価に顧客である患者評価が必要不可欠である。開室後10か月後に行った患者アンケートでは、当初リクライニングシートやテレビなどアメニテイの充実が当室利用の評価につながると予想したが、結果は常駐する看護師や薬剤師に気軽に質問や相談できるという患者接遇によるものが多い結果であった(文献1)。更にアンケート調査において「病気や治療について調べたことがあるか、また情報は何から得たか」という質問に対して、患者の51%が調べたことがあると答えた。情報源が「本や雑誌」が23%、「家族や知人の体験談」が43%、「インターネット」からは34%という結果を見ると、医学的根拠の乏しい情報や不適切な健康食品サイトに行きつく可能性もあるといえる。医師、看護師、薬剤師が患者に対しての的確な情報提をおこなわなければならない。2010年には、がん診療連携支援室が開設され生活面や金銭面での相談を受けることができるようになっている。
また、外来での化学療法は感染対策など患者の自己管理が肝要であるが,実施件数の増大に伴い患者指導の質や量の低下、プライバシーへの配慮をいかに確保するかが課題である。患者のセルフケアが必須であるとともに、患者満足度の高い治療提供には患者の求める情報を的確に提供する必要がある。 特に初回治療の際に十分な患者指導を行う必要があり、患者のリソースとなるためには、相談してもらえるような関係の構築も重要である。そこで、看護師による在宅における注意点の情報提供や薬剤師による薬剤の副作用説明をおこなっている。外来化学療法室では治療初回の患者に対してパンフレットを使用しながらの副作用説明を実施している。さらに、来室されたすべての患者へ当日の検査値(白血球数、好中球数、ヘモグロビン値、血小板数)と使用薬剤をシールに印刷して渡している。検査値を伝えながら、患者指導することは患者教育にもつながり有用である(文献2)。また、職種間の情報共有のため看護師と薬剤師が共に参照できる看護記録を作成している。医師、看護師、薬剤師の情報共有を積極的におこないながら患者をフォローすることは、安全な治療へ大きく貢献できる。