肺がんは、がん死の第1位で年間6万人以上の方がお亡くなりになり、今後ますます増加が懸念されています。診断時既に2/3の方は、リンパ節や他の臓器に転移があり、手術では取りきるのが難しいと判断されます。
このような進行した患者さんでは、私たち腫瘍内科医が放射線科と協力して、抗がん剤を用いた化学療法や放射線治療を行います。
化学療法では、吐き気や食欲低下、骨髄抑制(血液の成分が一時的に減ること)などの副作用について慎重な観察が必要ですが、ほとんどの患者さんでは問題なく治療が進み、外来での通院治療に移行します。
化学療法は世界の標準治療を行うと同時に、よりより治療法の確立のため、全国の研究グループに参加し、臨床試験を積極的に行っています。
最近の研究により、一部の肺がんではイレッサやタルセバという新しい抗がん剤(分子標的薬といいます)が特に効きやすいことが分かり、患者さんのがん細胞の遺伝子を事前に調べることである程度の予測が可能です。
私たちは、患者さんの了承のもとでそれらの遺伝子検査を積極的に行っており、患者さん一人一人に適した治療(個別化医療)の実現に向けて努力しています。