網様体賦活系
視床下部
視床
中脳
橋
延髄
小脳
求心経路
の側枝
大脳皮質
上行性網様体賦活系
(大脳皮質神経活動を高めて
覚醒状態を保つ)
視床内特殊感覚系→大脳辺縁系→
視床下部→脊髄灰白質→
延髄(呼吸・循環中枢)
麻酔薬の薬理
(ブレーキを踏む)
(アクセルを離す)
どこに作用するのか?
(共通点)
・神経細胞の興奮の閾値上昇
・自発性及び誘発性神経活動抑制
・神経軸索よりシナプス抑制が大きい。
・吸入麻酔薬はK
+
電流を活性化
・イソフルランがニコチン性受容体作動型陽イオンチャネルの開口時間減少、
コリン性シナプスの伝達効率減少
・ベンゾジアゼピン、バルビツール酸、プロポフォール
抑制性アミノ酸受容体GABA-A受容体を活性化。
後シナプスを過分極に導いて神経の興奮を抑制する。
・ケタミン
興奮性アミノ酸受容体(NMDA受容体)を拮抗阻害。
両方のタイプをくみ合わせるとよい。
麻酔薬の作用点として考えられているのは、まず上行性網様体賦活系です。
これは大脳皮質神経活動を刺激して、意識の覚醒をもたらす部位で、ここが抑制されて、
麻酔薬による意識の消失がもたらされると考えられます。
麻酔薬の濃度が上昇するあるいは、作用時間が長くなると純に視床内特殊感覚系から始まって、
大脳辺縁系、視床下部、脊髄そしてついに延髄の呼吸・循環中枢機能を抑制するに至ります。