再生不良性貧血
■ 骨髄の病変
再生不良性貧血は血液中の白血球、赤血球、血小板のすべてが減少する疾患。
■ 病因
骨髄中の造血幹細胞が何らかの原因で障害されて、3種類(赤血球、好中球、血小板)のが補給出来なくなる。先天的(遺伝的変異)の場合と後天的なものとがある
■ 症状
赤血球の減少で身体の酸素欠乏の症状が起こる。顔色も蒼白になる。好中球の減少で細胞性免疫の能力が低下し、肺炎や敗血症のような重症の細菌感染症になりやすくなる。血小板の減少で出血しやすくなる。
■ 治療法
 A)原因をさける
  薬剤・薬物や放射線が原因として疑われる場合はそれをさける必要がある。
 B)治療法の種類
1.蛋白同化ステロイド療法、2.免疫抑制療法、3.骨髄移植、4.サイトカイン療法、
5.支持療法
  骨髄移植は患者の骨髄細胞を他の正常な人の骨髄細胞と取り換える治療法。
    白血球の型のあった兄弟姉妹あるいは骨髄バンクの骨髄提供者から骨髄細胞を
もらい点滴する。
  蛋白同化ステロイド薬は腎臓に作用し、赤血球産生を刺激するエリスロポエチンというホルモンを出させる。支持療法はその症状を改善する治療で、赤血球輸血、血小板
減少に対する血小板輸血、白血球減少に対する白血球を増やすホルモン投与。
白血球減少に伴って敗血症や肺炎を起こせば、抗生物質で治療する。