育児と仕事へのメッセージ弘前大学 病理生命科学講座 助教 諸橋 聡子

 私は平成14年弘前大学を卒業し、現在2人の息子(4才、5才)を育てながら、主に病理診断に従事しています。病理医として私がやらなければいけないことは、毎日病気の形態・病態を理解し、出来るだけその病気の本態を正確に主治医へ伝えて、患者さんの治療方針に寄与することだと思っています。子育てをしながら、医師としての自分のキャリアを着実に積み上げていくには、病理医は良い職業だと私は思っています。当直がなく、夜の呼び出しもないからです。家庭も大事にしたいけいど、仕事もしたいという、欲張りなタイプの私にはピッタリだと思っています。人生一度なので、年老いたときに家庭・職場で過ごした自分に悔いのない生き方をしたいと思っています。病理医は頭さえ働けば老眼でも診断出来ますから。医師としての寿命が長いのも魅力的です。

 子供は、いずれ巣立っていきます。自分にとって一番大切なものは何か? − 私は「家族」です。何のために生きるか? − 「自分の修行のため、家族のため」と今のところ、そう思っています。心身ともに健康で仕事が続けられる毎日に感謝、感謝です。それは、周囲の人たちからの手助けなしにはあり得ません。自分の中の人生の時間を病理学という奥深くとてもやりがいのある学問へ誘って下さった鬼島教授(弘前大学病理生命科学講座)に感謝しております。