診療案内

写真:
外来待合いホール
写真:
外来診察室

弘前大学医学部附属病院眼科では眼科に関する幅広い分野の診療を担当しています。また、病気の種類によっては他の大学病院や医療機関との連携により診療を分担することで、患者様に対して最善の医療が行われるように配慮いたします。

 

初めて受診される方は他の医療機関からの紹介状をご持参いただくことにより、より円滑な診察と検査を行うことができますのでご協力お願いいたします。

外来診療

診療受付時間

新患
※初めて当院眼科を受診される方は他の医療機関からの紹介状をご持参願います。
火曜日、金曜日/8:30〜10:30
※当分の間、週2回の新患日といたしております。初めての患者様には原則として眼底検査を行いますので患者様ご自身でお車を運転されての受診はご遠慮願います。
一般再来 火曜日、水曜日/8:30〜11:00
専門外来
※病気ごとに決められた曜日があります。
原則として予約制になります。※下記の表を参照して下さい。

診療に関するお問い合わせ

眼科外来直通 tel. 0172-39-5274

外来表

  一般外来 専門外来
  緑内障:工藤孝志診療教授、吹田淑子、前田奈津姫、山内宏大、原 藍子、野月德美
屈折:工藤朝香、前田奈津姫、山内宏大、古川智美、小堀宏理
新患/齋藤昌晃診療准教授、渡部永利子、原 藍子、古川智美、小堀宏理、野月徳実
一般再来/中澤 満、工藤朝香
網膜/中澤 満
一般再来/中澤 満、鈴木幸彦診療教授、工藤孝志診療講師、工藤朝香、原 藍子、古川智美、小堀宏理、野月徳実 ぶどう膜炎/中澤 満、鈴木幸彦診療教授、工藤孝志診療講師、工藤朝香、原 藍子、古川智美、小堀宏理、野月徳実
  血管(糖尿病、加齢黄斑変性、網膜循環障害など)および角膜/中澤 満、鈴木幸彦診療教授、齋藤昌晃診療准教授、工藤孝志診療講師、前田奈津姫、山内宏大、古川智美、小堀宏理、野月徳実
新患:鈴木幸彦診療教授、齋藤昌晃診療准教授、前田奈津姫、山内宏大、古川智美、小堀宏理、野月德美
再来(予約診療のみ)/齋藤昌晃診療准教授

上記の診療の他、各種写真撮影、視野検査、網膜電図検査、レーザー治療、眼内薬物注射などの特殊な検査や治療はそれぞれ予約になります。なお、当科ではレーシック (LASIK) 手術などの近視矯正手術は行っておりません。また、通常のコンタクトレンズ診療も行っておりませんので、近視のためのコンタクトレンズ処方をご希望の方は他の眼科診療施設を受診願います。

▲このページの先頭へ

入院診療

外来での診察により入院により手術や治療が必要と判断された方には入院をお勧めします。

病床数 定床26床(第2病棟7階各病室)
手術日 毎週:月、水、木、金(年間手術件数601件)
手術による治療を行う代表的疾患と手術件数(平成29年度) 総手術件数 842件:網膜剥離、糖尿病網膜症、黄斑円孔などに対する硝子体切除手術 338件、白内障単独手術 273件、緑内障手術 65件、網膜剥離バックリング手術 12件、斜視手術41件、腫瘍手術24件、角膜移植3件、涙嚢鼻腔吻合手術13件、外傷24件などとなっています。
その他の入院を要する代表的疾患 加齢黄斑変性に対する光線力学療法(レーザー)、原田病、視神経炎などへのステロイド療法、未熟児網膜症のレーザー治療など
平均入院期間 疾患による差はありますが、全体を平均すると約12日となっています

▲このページの先頭へ

視覚障害およびロービジョンケアの青森県版ネットワーク(スマートサイト)

眼の病気によって視覚障害となられた方々へは障害の程度に応じて様々な支援方策があります。視覚障害がありながらもまだ残された視覚を効果的に活用できる状態をロービジョン(矯正視力0.3未満またはある程度以上の視野狭窄)といいます。視力障害や視野障害でロービジョンになられた方でも身体障害手帳を取得されると様々な福祉制度を利用できるようになります。各種視覚補装具の紹介と購入、ヘルパーによる同行援護、各種音声図書などのサービスが受けられるほか、障害の程度によっては障害基礎年金なども受給できるようになる方もおられます。視覚障害者になられても誰にも相談できず、このような福祉制度の情報も得られないで不自由な生活を送られているロービジョンの方に正確な情報提供を行うべく、青森県では弘前大学医学部附属病院眼科、青森県眼科医会、青森県視覚障害情報センター、青森県立盲学校および青森県立八戸盲学校、青森視覚障害者福祉連合会が連携してロービジョンケアや視覚障害者への支援を行うこととなりました。このネットワークを青森県版スマートサイトと称しています。青森県内の眼科医療機関を受診してロービジョンケアが必要ではないかと考えられた患者さんには、ご本人の希望により、これらの機関を紹介するリーフレットが配布されます。ご自分のニーズに合わせた各種機関の支援内容を確認することができます。また、このリーフレットは青森県内の行政機関などでも無料で受け取ることができます。尚、pdf版のリーフレットはここをクリックして下さい。

このうち、弘前大学医学部附属病院眼科では各種補装具の紹介、各種福祉制度の情報提供と診断書作成、最新の医学情報の提供などを分担しています。お気軽にご相談願います。

▲このページの先頭へ

トレハロースの眼科への応用

トレハロースは砂糖の異性体の糖の一種です。化学的に水分保持に優れ、砂漠地帯の昆虫や植物の体内で水分を蓄える働きをしていたりします。眼科領域ではその水分保持作用の高さからドライアイに対する角膜保護点眼としての有効性が知られています。弘前大学眼科では今までのトレハロースの水分保持作用とは全く別の効果、すなわち結合組織の線維芽細胞や血管内皮細胞、さらには腫瘍細胞の増殖抑制作用があることを動物実験で明らかにしました(特許取得)。これらの作用は眼科領域では点眼として用いて、緑内障手術(線維柱帯切除術)の術後瘢痕組織の抑制や眼表面の腫瘍細胞の治療としての応用が可能です。これからも実際に眼科医療へ応用できるかどうかの研究を進めます。

参考文献

  1. Takeuchi K, Nakazawa M, Ebina Y, Sato K, Metoki T, Miyagawa Y
    Inhibitory effects of trehalose on fibroblast proliferation and implications for ocular surgery.
    Exp Eye Res. 91(5): 567-577, 2010.
  2. Takeuchi K, Nakazawa M, Ebina Y.
    Effects of trehalose on VEGF-stimulated angiogenesis and myofibroblast proliferation. Implication for glaucoma filtration surgery.
    Invest Ophthalmol Vis Sci. 52(9): 6987-6993, 2011.
  3. Kudo T, Takeuchi K, Ebina Y, Nakazawa M.
    Inhibitory effects of trehalose on malignant melanoma cell growth: implications for a novel topical anti-cancer agent on the ocular surface
    ISRN Ophthalmology 2012 (2012), Article ID 968493, 9 pages, doi:10.5402/2012/968493.

特許

  1. 結膜下線維芽細胞増殖抑制剤および結膜下線維芽細胞増殖抑制方法
    発明者(弘前大学:中澤 満、竹内侯雄、蝦名祐一)
    出願番号:特願2009-181976、特開2011-32242,特許第5685751号(登録日平成27年1月30日)

▲このページの先頭へ

近視コーヌスの形成過程の解明

近視の方の眼底を見ますと、オレンジ色の視神経乳頭の横に三日月型に網膜の外層の細胞が欠損しているコーヌスと呼ばれる構造がみられることがあります。

写真:
写真:初診時、3年後、7年後の眼底写真。近視がそれぞれ、-1.50D、-3.75D、-7.75Dと進行しています。中心窩 (a)と視神経乳頭の右端 (b)との距離が近視の進行にともなって伸びているのが分かります。7年後には視神経乳頭の右端は(c)の位置となっています(文献1より)

このコーヌスは主に成長期に眼球が大きくなるのに伴って、視神経乳頭と黄斑中心窩との距離が拡がり、網膜の外層にある網膜色素上皮細胞層が伸びることができないでそのままの形で残ってしまうために生じるものであることが連続撮影にて分かりました。コーヌスは病気ではありませんが、近視が眼球の成長のために眼軸長の延長が起こり、二次的に発生する変化であることが分かり、近視の病態理解に役立つ知見であると考えられます。また、私達はこの連続撮影の写真から動画化する技術を開発して特許を取得しました。

参考文献

  1. Nakazawa M, Kurotaki J, Ruike H.
    Longterm findings in peripapillary crescent formation in eyes with mild or moderate myopia.
    Acta Ophthalmol, 86:625-629, 2008.

特許

  1. 経時変化記録画像による動画構造,動画作成用画像データ構造および経時変化記録画像による動画作成方法
    発明者(弘前大学:中澤 満 黒滝眼科:黒滝淳二、類家浩司)
    出願番号:特願2007-54892(出願日:平成19年3月5日)、特開2008-217493(公開日:平成20年9月18日)、特許第4914249号(登録日:平成24年1月27日)

▲このページの先頭へ

弘前医療技術イノベーションシンポジウム〜眼疾患の先端技術の実用化へ〜

写真:
<東奥日報2016年11月15日掲載「東奥日報社提供」>記事:鎌田秀人氏作成
「この画像は当該ページに限って東奥日報社が利用を許諾したものです」

2016年11月13日、弘前医療技術イノベーションシンポジウムが「光をもう一度—要介護0社会を目指して」と題して弘前大学医学部臨床大講堂にて開催され、会場には約150名の参加者が集まった。シンポジウムでは京都府立医大の木下茂教授による角膜疾患の再生医療の応用、同外園千恵教授による円錐角膜用コンタクトレンズの開発、東北大学阿部俊明教授による網膜への新規薬物送達、岡山大学松尾俊彦准教授による新規人工網膜,京都大学池田華子准教授による新規神経保護治療薬、国立東京医療センター岩田岳部長による遺伝性網膜変性の遺伝子診断などの先端的医療技術研究の進捗状況が報告された。いずれの研究も先端医療振興財団からの研究支援を受けて日本発の新規医療技術や知見の発信を目指したもので、今後も弘前の地でもこのような医療イノベーションが発展できるような基盤作りも期待されている。

▲このページの先頭へ

網膜色素変性に対するニルバジピンの効果に関する臨床研究の結果報告

弘前大学大学院医学研究科眼科学講座では網膜色素変性に対するカルシウム拮抗薬(ニルバジピン)の効果について研究してまいりました。網膜色素変性モデル動物を使った動物実験でニルバジピンが網膜変性の進行抑制効果があることが分かりました(文献1-4)ので、弘前大学医学部倫理委員会の承認のもと患者さんのご協力を得て、実際に網膜色素変性の患者さんに対するニルバジピンの効果を検討しました。患者さんにはニルバジピン内服群(19名)と非内服群(14名)に分かれていただき、最低30か月の視野検査の結果を追跡しましたところ、非内服群のハンフリー視野悪化度(10-2プログラムでの平均MDスロープ)が-0.75±0.06dB/年であったものが、内服群では-0.35±0.17dB/年であり、両者の間には危険率1%未満で有意な差がみられました。この研究結果は文献5にて報告されています。この研究により、網膜色素変性に対するカルシウム拮抗薬ニルバジピンの網膜変性進行遅延効果が示唆されましたが、今後は多施設研究による検証が必要であると考えられます。

文献

  1. Yamazaki H, Ohguro H, Maeda T, Maruyama I, Takano Y, Metoki T, Nakazawa M, Sawada H, Dezawa M.
    Nilvadipine, a Ca2+ antagonist preserves retinal morphology and functions in RCS rat.
    Invest Ophthalmol Vis Sci, 43, 919-926, 2002.
  2. Sato M, Ohguro H, Ohguro I, Mamiya K, Takano Y, Yamazaki H, Metoki Y, Miyagawa Y, Ishikawa F, Nakazawa M
    Study of pharmacological effects of nilvadipine on RCS rat retinal degeneration by microarray analysis.
    Biochem Biophys Res Com, 306, 826-831, 2003.
  3. Takano Y, Ohguro H, Dezawa M, Ishikawa H, Yamazaki H, Ohguro I, Mamiya K, Metoki T, Ishikawa F, Nakazawa M.
    Study of drug effects of calcium channel blockers on retinal degeneration of rd mouse.
    Biochem Biophys Res Com, 313, 1015-1022, 2004.
  4. Takeuchi K, Nakazawa M, Mizukoshi S.
    Systemic administration of nilvadipine delays photoreceptor degeneration of heterozygous retinal degeneration slow (rds) mouse.
    Exp Eye Res 86:60-69, 2008.
  5. Nakazawa M, Ohguro H, Takeuchi K, Miyagawa Y, Ito T, Metoki T.
    Effect of nilvadipine on central visual field in retinitis pigmentosa: a 30-month clinical trial.
    Ophthalmologica, 225: 120-126, 2011.
  6. Nakazawa M, Suzuki Y, Ito T, Metoki T, Kudo T, Ohguro H.
    Long-term effevts of nilvadipine against progression of the central visual defect in retinitis pgmentosa: an extended study.
    Biomed Res Int 2013: 585729. doi: 10.1155/2013/585729, 2013.

▲このページの先頭へ

網膜色素変性モデル動物に対するカルパイン阻害ペプチド点眼による治療効果に関する研究結果

弘前大学大学院医学研究科眼科学講座では、弘前大学農学生命科学部分子生命工学科および岩手大学農学部生物化学科との共同研究で、細胞が変性するときに働く酵素のひとつであるカルパインに注目して、カルパインと網膜色素変性変性との関連を研究してまいりました。網膜色素変性のモデル動物では網膜変性の進行にともなってカルパインの活性が網膜で高まっていることから、網膜色素変性で起こる視細胞変性にカルパインが関係するのではないかという事が疑われました。次いで、そのカルパインを特異的に抑制するペプチドを合成して、網膜色素変性モデルラットに点眼したところ網膜変性の進行を抑制することが分かりました。このことから、将来はヒトの網膜色素変性の進行抑制のための点眼薬の開発につながることを目指して、現在はウサギでのさらなる実験や製薬企業との共同研究へと発展させています。

文献

  1. Mizukoshi S, Nakazawa M, Sato K, Ozaki T, Metoki T, Ishiguro S.
    Activation of mitochondrial calpain and release of apoptosis-inducing factor from mitochondria in RCS rat retinal degeneration.
    Exp Eye Res. 91: 353-361, 2010.
  2. Ozaki T, Nakazawa M, Yamashita T, Sorimachi H, Hata S, Tomita H, Baba A, Ishiguro S.
    Intravitreal injection or topical eye-drop application of a µ-calpain C2L domain peptide protects against photoreceptor cell death in Royal College of Surgeons rats, a model of retinitis pigmentosa.
    Biochim Biophys Acta – Molecular Basis of Disease 1822, 1783-1795, 2012.
  3. Ozaki T. Ishiguro S, Hirano S, Baba A, Yamashita T, Tomita H, Nakazawa M.
    Inhibitory peptide of mitochondrial μ-calpain protects against photoreceptor degeneration in rhodopsin transgenic S334ter and P23H rats.
    PLoS One 8(8): e71650. doi:10.1371/journal.pone.0071650.
  4. Ozaki T, Nakazawa M, Yamashita T, Ishiguro S.
    Delivery of topically applies calpain inhibitory peptide to the posterior segment of the rat eye.
    PLoS One 10(6):e0130986, 2015, doi:10.1371/journal.pone.0130986.

特許

  1. 新規ペプチドおよびその医薬用途
    発明者(弘前大学:石黒誠一、尾﨑 拓、中澤 満 岩手大学:山下哲郎)
    出願番号:特願2012-191205(出願日:平成24年8月31日)、特許第6183879号(登録日:平成29年8月4日)

新聞発表

  1. 「目の難病「網膜色素変性症」」、「新たな点眼治療へ光」、「動物実験、視細胞死の抑制確認」、「弘大など研究チーム」、
    陸奥新報. 2012.8.20.

▲このページの先頭へ

網膜剥離での生化学的変化と治療法改善への可能性

裂孔原性網膜剥離の多くは中高年世代に偶発的に起こります。原因は眼内空間の大部分を占める硝子体(しょうしたい)という透明なゼリー状物質(ゲル状物質)の加齢に伴う収縮により、硝子体が網膜から剥がれる際に時として網膜表面を強く引っ張る(牽引する)ことがあります。この牽引によって網膜が一部裂けてしまい、網膜裂孔ができてしまうとそこから液化した硝子体が裂孔から網膜の裏側にまで回ってしまうために網膜が剥がれてしまう状態を裂孔原性網膜剥離と言います。剥がれた網膜は光をうまく伝えられなくなるために、網膜剥離になると視野障害や視力障害を起こしてしまいます。この病気は放置すると完全失明となる可能性が高いので、速やかに手術して剥離網膜を戻すことが必要になります。代表的な手術方法として現在弘前大学眼科では硝子体切除手術を行っていますが、この手術では網膜を引っ張って剥離させている張本人の硝子体をほぼ完全に切除してしまいます。手術で切除された硝子体は通常廃棄されますが、当講座では切除した硝子体を生化学的に分析して剥離した網膜ではどのような異常な変化が起きているのかを検索して次世代の治療法開発へのヒントとしたいと考えて研究を行っています。これまでに明らかになった事としては、まず第1に剥離した網膜では酸化ストレスが起きており、その程度は剥離した網膜の範囲に相関することが分かりました。第2に網膜剥離が発症すると炎症を起こすサイトカインという物質が眼内で増加することが分かりました。とくにMCP1, IP-10, MIP-βという3つのサイトカイン(ケモカイン)が有意に増加しており、これらのサイトカイン(ケモカイン)が網膜剥離にともなう炎症の引き金になっている可能性を明らかにしました。しかもこれらのサイトカインは網膜剥離の範囲や発症からの時間に有意に相関して増加することも分かりました。これらのことから網膜剥離の治療に当たっては、できるだけ早期の手術治療が効果的であることに加えて、抗酸化療法や抗炎症療法を手術の前後に行うことによってより網膜へのダメージを減らして手術後の視野障害の程度を軽くすることができるのではないかと考えられました。

文献

  1. Maeno A, Suzuki Y, Adachi K, Takahashi S, Yokoi Y, Nakazawa M.
    Characterization of the biological antioxidant potential in the vitreous fluid from patients with rhegmatogenous retinal detachment.
    Acta Ophthalmol 94(6):e515-516, 2016, doi:10.1111/aos.13002
  2. Takahashi S, Adachi K, Suzuki Y, Maeno A, Nakazawa M.
    Profiles of inflammatory cytokines in the vitreous fluid from patients with rhegmatogenous retinal detachment and their correlations with clinical features.
    Biomed Res Int 2016:4256183, 2016, doi:10.1155/2016/4256183
  3. Suzuki Y, Adachi K, Takahashi S, Maeno A, Nakazawa M.
    Oxidative stress in the vitreous fluid with rhegmatogenous retinal detachment.
    J Clin Exp Ophthalmol 2017, 8, 682. DOI: 10.4172/2155-9570.1000682

▲このページの先頭へ

増殖糖尿病網膜症の硝子体内サイトカインの増減と病態との関連性

裂孔原性網膜剥離と同様に重症な増殖糖尿病網膜症に対しては硝子体切除手術によって治療していますが、この際にも手術中に得られる硝子体を採取して各種の炎症性サイトカイン(ケモカイン)を定量化してその病態を理解する試みを続けています。実際に増殖糖尿病網膜症の硝子体ではIL-6, IL-8, IL-10,IL-13, IP-10, MCP-1, MIP-1β, PDGF, VEGFが黄斑円孔などに比べて有意に増加していることが分かり、増殖糖尿病網膜症では炎症がその病態に関与していることが示唆されました。また、これらのうち最も病態に関与していると考えられるVEGFに対してその特異的な阻害薬である抗VEGFモノクローナル抗体を手術前に投与すると、VEGFのみならずIL-1RA, IL-5, IL-10, IL-12, IL-13, IFN-γも有意に減少することが分かり、糖尿病では眼内にサイトカインネットワークが形成され、炎症を惹起している可能性が示唆されました。また、硝子体中VEGFが高値である症例では術後合併症がより高頻度であることも分かり、増殖糖尿病網膜症では治療のターゲットとしてのVEGFの意義を再検討する必要があることを明らかにしました。

文献

  1. Suzuki Y, Nakazawa M, Suzuki K, Yamazaki H, Miyagawa Y.
    Expression profiles of cytokines in vitreous fluid in diabetic retinopathy and central retinal vein occlusion.
    Jpn J Ophthalmol 55(3):256-263, 2011, doi:10.1007/s10384-011-8
  2. Suzuki Y, Suzuki K, Yokoi Y, Miyagawa Y, Metoki T, Nakazawa M.
    Effects of intravitreal injection of bevacizumab on inflammatory cytokines in the vitreous with proliferative diabetic retinopathy.
    Retina 34(1):165-171, 2014, doi:10.1097/IAE.0b013e3182979df6
  3. 3. Suzuki Y, Suzuki K, Kudo T, Metoki T, Nakazawa M.
    Level of vascular endothelial growth factor in the vitreous fluid of proliferative diabetic retinopathy patients and prognosis after vitrectomy.
    Ophthalmologica 236(3):133-138, 2016

▲このページの先頭へ

角膜移植と眼球提供

角膜移植手術について

眼科の診療の中には臓器移植のひとつとして角膜移植という治療法があります。これは亡くなった方からいただいた眼球から角膜という透明な組織を用いて移植手術を行う治療法です。これは角膜という「黒目」に相当する部分の表面を覆っている透明な組織が濁ったり変形したりしたために視力が損なわれている方に対して、病気の部分を切除してその代わり透明で健常な角膜に置き換える治療法です。実際に角膜移植の適応となる病気には、角膜混濁、角膜潰瘍、円錐角膜、角膜変性、角膜ジストロフィ、水疱性角膜浮腫、角膜穿孔、角膜膿瘍などの病気により角膜移植以外の治療法では回復の可能性のない病気が上げられます。

眼球提供(献眼)について

角膜移植に用いる眼球は献眼といって、亡くなられた方からの眼球提供によって賄われます。献眼は臓器移植法で規定されており、心臓死であっても脳死であっても有効です。また、生前に献眼を希望されていた方(献眼カードをお持ちの方)でも、またとくに希望されていなかった方(献眼カードをお持ちでない方)でも家族の方の同意があれば行うことができます。献眼の実務は公益財団法人弘前大学アイバンク(代表理事:中澤 満)が行いますが、実際には眼球提供は死亡された時に主治医であった先生を通じて弘前大学医学部附属病院眼科(0172-39-5275)へ連絡されることが多いので、ご本人やご家族の方はその意志を主治医の先生にお知らせしておくのが効果的です。また、死後に眼球が摘出された後には義眼が挿入されますので、その後に顔貌が変化するということは全くありません。心配ご無用です。なお、眼球提供されますと厚生労働大臣からの感謝状が後日ご家族に進呈されます。眼球提供のお申し出は弘前大学医学部附属病院眼科病棟直通電話(0172-39-5275)にて24時間受け付けています。

▲このページの先頭へ