弘前大学大学院医学研究科統合機能生理学

システム生理学グループ

研究の概要

　システム生理学（蔵田グループ・2名）ではさまざまな方法論を用い、脳機能の統合的解明を目指しています。本グループでは随意運動における高次脳機能の解明に向け、先端的研究を行っており、いずれも、これまでの業績に対し国際的に高い評価を得ています。

　運動制御における大きなテーマの一つが運動の概念生成から実行までの脳内ネットワーク機構の解明です。一例として、到達運動に代表されるように、同じ視覚目標に対し手と眼という全く別の効果器を協調して運動制御を可能にする高次機能を有している。このような到達運動は中枢内の視覚情報処理をもとに大脳皮質の運動関連領野と皮質下の大脳基底核や小脳が連関することによって達成されてます。本研究グループではサルに運動課題を課し、課題遂行中のニューロン活動を記録・解析することにより、この機構を明らかにするとともに、今年度から研究グループに加わった木下准教授による最新の光遺伝学を用いた特異的神経回路の光操作法を導入し、これらを統合的に駆使して霊長類における脳機能の研究を行っています。