弘前大学大学院医学研究科 附属高度先進医学研究センター

糖鎖工学講座

(旧 弘前大学医学部医学科生化学第一講座)

 

 

  研究室の歴史

昭和19年 4月 1日   青森医学専門学校設置

昭和19年 5月 9日   医化学初代教授・大内太郎先生就任

                         (弘前大学医学部生化学講座の基の誕生)

昭和22年12月 1日  第二代教授・佐々木文二先生就任

昭和23年 2月10日   弘前医科大学設置

昭和24年 5月31日   国立学校設置法により青森医学専門学校、弘前医科大学を

                         包括、新制弘前大学医学部設置

昭和24年 7月 1日   第三代教授・檜山登先生就任(弘前医科大学教授)

昭和26年 4月 1日   医学部開設

                         医化学という名称は生化学に改められ、講座名も生化学講座となる

昭和29年 4月 1日   檜山登先生が弘前医科大学教授から弘前大学医学部生化学 教授に配置換

昭和47年 5月 1日   医学部生化学講座が生化学第一、生化学第二講座に分離開設

                         生化学講座は生化学第一講座と改称

昭和56年 4月 1日   第四代教授・遠藤正彦先生就任

平成14年 8月 1日   第五代教授・高垣啓一先生就任

平成16年 4月 1日   国立大学法人法により弘前大学医学部設置

平成18日 8月16日   高垣啓一教授逝去

                         前教授・遠藤正彦先生(現弘前大学長)が教授(併任)となる(〜平成24331日)

平成19年 4月 1日   医学部の大学院重点化(部局化)に伴い、大学院医学研究科に改組

                         従来の生化学第一講座は弘前大学大学院医学研究科附属高度先進医学研究センター糖鎖工学講座と改称。センター長、分子生体防御学講座教授・伊東健先生が教授(兼任)となる

                         現在に至る

 


  弘前大学医学部生化学第一講座から糖鎖工学講座における糖鎖研究の流れ

昭和24年7月〜 檜山 登 教授時代

@  多糖硫酸化エステルの生化学

A  複合糖質、特に糖タンパク質性血液型物質の構造に関する研究

B  糖質分解酵素(グリコシダーゼ)の研究

 

昭和56年4月〜 遠藤 正彦 教授時代

複合糖質の研究を引き継ぎ、細胞外マトリックスを構成するプロテオグリカンを研究題材の中心とした独自の研究を切り開いた。

@  プロテオグリカンの生合成と分解機構

A  粘膜上皮細胞が産生するムチン型糖タンパク質の構造と機能

B  プロテオグリカンの糖鎖工学的研究(エンド型グリコシダーゼの発見、これを用いての糖鎖のタンパク質への導入、ヒアルロニダーゼによる糖鎖の組み換え)

 

産学官連携研究としては、東北インテリジェント・コスモス構想の一環として、  平成3年、弘前市に糖鎖工学的研究を行う研究開発会社、(株)糖鎖工学研究所が設立された。

 

平成14年8月〜 高垣 啓一 教授時代

プロテオグリカンの研究を発展させた。

@  プロテオグリカンに作用するエンド型グリコシダーゼに関する研究(酵素の発見と糖鎖工学への応用)

A  サケプロテオグリカンの大量調製法の確立と糖鎖工学研究への供給

B  グリコサミノグリカン、プロテオグリカンの糖鎖工学的合成と医学への応用

 

弘前大学の学内横断的な研究組織「弘前大学プロテオグリカンネットワークス」を構築。産学官連携研究を弘前市で積極的に進め、文部科学省「都市エリア産学官連携促進事業」(平成16年度〜18年度)に採択された。この事業はその後も平成29年度まで計4期にわたり文部科学省の継続的な支援を受けて都市エリア産学官連携促進事業および地域イノベーション戦略支援事業として継続される。

 

平成18年8月〜平成24年3月31日 遠藤 正彦 教授(併任)時代

     高垣啓一教授逝去により、遠藤正彦前教授が教授(併任)となった。

この間、サンスター株式会社様からの寄附講座「糖鎖医学講座」(平成21330日〜平成24331日、教授(併任)中村敏也先生)が大学院医学研究科に設置され、その後「糖鎖医化学講座」(平成2441日〜平成27331日、特任教授 遠藤正彦先生)となり、糖鎖工学講座と連携した。

 

現在の研究概要

ポストゲノムの研究として、プロテオミクス研究に加え、グライコミクス研究といわれる研究のように、直接の遺伝子産物ではない糖鎖に着目した研究が重要となってきました。タンパク質や脂質が生体内で実際に機能する際、糖鎖付加を受けた複合糖質として多彩な機能を果たしています。形態形成、分化、増殖、老化、再生、情報伝達や、感染、炎症、癌の進行等、多くの現象において、糖鎖が重要な役割を果たしていることが明らかになってきております。我々の研究室では、複合糖質の中のプロテオグリカン、およびそのグリコサミノグリカン糖鎖部分の構造と機能に関する研究を行っております。そして、この研究成果を医療に応用することを大きな目標としています。

 

研究課題

プロテオグリカンの糖鎖工学を中心とした構造に基づく研究

・生理活性を有するグリコサミノグリカン糖鎖の酵素的組み換え(キメラ型糖鎖のオーダーメイド)と機能解析

   ・天然にはない糖鎖組み換えプロテオグリカンの構築と機能解析

   ・プロテオグリカンのグライコーム解析(病態モデル等における糖鎖の構造と機能の解析)


   ・プロテオグリカンおよび関連分子の物性や機能性の応用を目指した探索研究

 

  研究室メンバー

・教員

     教授(任) 伊東 健(附属高度先進医学研究センター長、分子生体防御学講座教授)

     准教授       柿崎 育子

     助教     多田羅 洋太

     助手     須藤 晋一郎

 

・大学院生

    大学院博士課程2年 平尾 航

 

・非常勤職員

     技術補佐員  海老名 望

 

担当授業科目

  基礎人体科学演習(専門科目、医学科1年次前期・後期)

基礎ゼミナール(教養科目、医学科1年次前期)

生化学講義1、生化学実習(専門科目、医学科2年次前期)

研究室研修(専門科目、医学科3年次後期)

クリニカルクラークシップ(専門科目、医学科6年次後期)

                                           他

 

〇 関連する地域の研究会

 青森糖質研究会

 

 アクセス

本町キャンパス・医学部(基礎研究棟)6階

所在地:〒036-8562 青森県弘前市在府町5

TEL 0172-39-5015

FAX 0172-39-5016

 

JR弘前駅           ・徒歩 約35

                       ・バス 約15分 6番のりば駒越線「大学病院前」下車 徒歩1分

                       ・タクシー 約15

 

★弘前バスターミナル   ・徒歩 約35

                       ・バス 約15分 6番のりば駒越線「大学病院前」下車 徒歩1分

・タクシー 約15

 

★弘南鉄道             ・中央弘前駅から徒歩 約7分