弘前大学大学院
医学研究科
生体構造医科学講座
神経解剖・細胞組織学講座

〒036-8562
弘前市在府町5番地 0172-39-5005 (講座受付)

白菊会


弘前大学白菊会会員の皆様へ―献体のお引き受け再開のお知らせ―

 今般の新型コロナウイルス感染拡大緊急事態宣言に伴う献体お引き受けの一時停止につきまして、弘前大学白菊会会員の皆様には大変なご迷惑とご心配をおかけいたしておりますことを深くお詫び申し上げます。

 この度、青森県では緊急事態宣言が解除され、本学におきましても行動制限が一部解除されました。このことを受けまして、弘前大学白菊会では一時停止しておりました献体のお引き受けを再開させて頂きたく存じます。

 つきましては、新たな政府指針が公表されるまでの当面の間、担当者がお迎えの際に不顕性感染の可能性に対する感染拡大防止の対応をさせて頂きました上で、ご遺体をお引き取りさせて頂きます。

 なお、日本解剖学会の指針を受けまして、引取に際して予め新型コロナウイルスを含む危険性のある感染症に罹患していることが判明しているご遺体もしくはその可能性が疑われるご遺体につきましては、引取をお断りさせて頂きます。
 また、大学に搬入後に新型コロナウイルスを含む危険性のある感染症に罹患していることが判明したご遺体につきましては、ご遺族様のご了解を頂戴しました上で、感染防止策を施し防腐処置を行わずに火葬させて頂きます。

 本年度の解剖学実習開始の見込みは未だ不透明ですが、これにつきましても出来るだけ早期の再開を目指し、皆様からのご恩に報いることが出来ますように、白菊会事務局一丸となり精進を続ける覚悟でございます。
 会員の皆様には今後ともご叱正とご批判を頂けましたら望外の歓びに存じます。
 末節ではございますが、皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。

令和2年5月19日

弘前大学  白菊会
理事長 千葉 正司
生体構造医科学講座
教授   下田 浩

献体の手びき

1.献体とは

御自分の死後、自分の遺体を医学・医療の教育と研究のために大学に提供することです。これによって、良医が養成され、また医学の研究が一層進歩することになります。遺体を提供することによって私達の家族が、子孫が、また社会の人々がその恩恵を受けることになります。言わば献体は未来への社会貢献です。

2.白菊会とは

生前すでに御自分の献体を申し出られた人々の会をいいます。この会は今から約40年位前に、東京大学に初めて作られましたが、いまでは日本の多くの大学にこの会が作られています。弘前大学でも昭和41年に弘前大学白菊会が発足しております。

3.入会するためには

電話かハガキで弘前大学白菊会にお申し込みいただきますと、入会申込書と御家族の同意書をお送りいたしますので、それに御記入いただいて御返送下さい。入会された方には祈り返し会員証とバッチ(全国共通)をお送りいたします。

4.御遺骨返還までの期間

献体していただいてから解剖が終了し御遺骨をお返しするまでの期間は早くて1年、長い場合は2年程の期間がかかります。これは次の理由によるものです。
1 防腐処置等の解剖準備に3ヶ月程が必要。
2 実際の解剖実習期間として3ヶ月が必要。
3 実習は決められた時間割によって行われるため、その年の実習に間に合わない時には翌年の実習まで保管されることになります。

5.献体の場合、葬儀はできますか

葬儀はできますが、この場合、火葬をしないで遺体のままで葬儀をしていただくか、または遺髪や爪ですませていただくことになります。

6.会員には何か特典はありますか

献体は、献血や献眼の場合と同じく、人のため社会のための奉仕運動ですから、とくに特典はございません。

7.会員が亡くなった時は

御家族の方は電話で下記にお知らせ下さい。その際、お名前、御住所、亡くなられた日時、白菊会会員番号、死因等をお知らせ下さい。
折り返し、担当者が連絡いたしますので、お迎え等の具体的な打ち合わせを行って下さい。ただし、夜間については職員の勤務体制の都合上、お迎えには参れませんのでご了承下さい。お棺などは大学で用意して、大学の車でお迎えに参ります。
御遺体の引き渡しに際しては、御遺族の解剖承諾書が必要です。その書類は大学の者が持参いたしますので、故人に最も近い御遺族の方がこれに御署名の上御捺印下さい。
その他に御用意いただく書類は次の2つです。
(1)死亡診断書・・・これは医師が発行するものですが、死亡届に必要なものの他にもう1通御準備下さい。(コピーでも結構です)
(2)火葬許可証・・・市町村役場に死亡届を出された時に発行します。出される時に、「弘前大学へ献体します」とお申し添え下さい。

8.遺体が大学に運ばれたあとの取り扱いについて

法律に基づいて、解剖学の教育を担当する教授の責任のもとに解剖は行われます。学生は感謝の気持ちで解剖し、これによって生命の尊厳や人類愛の精神など、医師として最も重要な基本的な人格の形成に役立つことになります。信頼できる医者に命を預けるのと同じで少しも心配はありません。

9.予防医学の見地から、HIV感染、B型肝炎、C型肝炎、クロイツフェルド・ヤコブ病などの方は献体をお控えいただいております。予めご了承下さい。
10.その他

何かお聞きになりたい事、わからない事があれば、どんな些細な事でもかまいません。事務局まで御相談下さい。

白菊会に関する御連絡やお問い合わせは下記へ
電話の場合・・・※平日の午前8時半~午後5時まで
TEL(0172)33-5111 内線5005の生体構造医科学講座をお申し付け下さい。

郵便の場合・・・〒036-8562 弘前市在府町5
弘前大学大学院医学研究科生体構造医科学講座内 弘前大学白菊会


献体についての質問

問1.献体する時の衣服は、どのような服装が良いのでしょうか。

答 ご献体頂いた時の服装は、ご家族のお気持ちのまま、どのような服装でも差し支えございません。

問2.亡くなってから大学へ遺体を送り出す日数は、何日ぐらいまでなら許せるのでしょうか。

答 真夏を除いて2日間位迄は宜しいかと思われますが、それ以上の日数の場合はドライアイスの使用を含めて御相談下さい。

問3.旅先、県外の病院で亡くなった場合献体は出来るのでしょうか。また、近県だと迎えに来ていただけるのでしょうか。

答 旅行中に万が一の事が起こりました場合、ご家族の同意に基づき最寄りの大学へ申し合わせをして、ご献体をお願いする事になりますが、その大学の事情もありますので、ご希望に添えない場合もあるかと存じますのでその際は、ご承知おき下さい。
また、当大学で、お迎え出来る地域は、青森県内、秋田県の一部(大館市・鷹巣町)北海道函館市周辺となっております。ご献体するにあたり様々な場合があると思いますので、御相談下さい。

問4.献体保存期間中に遺体と面会できるのでしょうか。

答 医学部にご遺体をお連れしてからご遺体の防腐処置に入りますので、ご面会をお控えいただいております。

問5.状況や心境が変わり献体登録を取り消したいときはどのようにしたら良いのでしょうか。

答 退会は自由です。弘前大学白菊会事務局まで(ハガキ、電話等)ご連絡ください。

問6.住所・電話番号が変わったらどうしたらよいですか。

答 出来るだけお早めに、弘前大学白菊会事務局まで(ハガキ、電話等)ご連絡ください。

問7.会員が亡くなった時、大学への連絡はどのようにしたら良いのでしょうか。

答 会員の方が亡くなられました時(直ちに大学へ献体する必要は、ありません。)ご家族の方は、通夜・葬儀等の日程をお考えになったうえで、亡くなられた方の会員番号、氏名、死亡日時、死亡場所、ご連絡いただいている方の氏名、電話番号の事項をご連絡頂きますと、折り返し担当者より連絡を差し上げます。

問8.土曜日・日曜日・祝日・年末年始または、夜間(時間外)に亡くなった場合の大学への連絡はどうしたらよいですか。

答 土曜日・日曜日・祝日・年末年始・時間外は、医学部附属病院当直室へご連絡下さい。(電話番号:0172-39-5170 救急救命センター)
会員の方が亡くなられました時、ご家族の方は、通夜・葬儀等の日程をお考えになったうえで、亡くなられた方の会員番号、氏名、死亡日時、死亡場所、ご連絡いただいている方の氏名、電話番号の事項をご連絡頂きますと、折り返し担当者より連絡を差し上げます。
※夜間につきましては、職員の勤務体制の都合上お迎えに参れませんのでご了承下さい。

問9.献体する際に、用意する書類を教えて下さい。

答 ①「死亡診断書」・・・1通(コピーで結構です)
※死亡届を役所へ届ける前にコピーをして下さい。
②「火葬許可書」・・・死亡診断書と死亡届けを市町村役場へ提出して火葬許可書を受けて下さい。その際、「弘前大学へ献体します。」と申し添えて、火葬の場所を弘前市斎場と指定して下さい。
③「印鑑」
その他に「解剖承諾書」を大学の職員が持参いたしますので、必要事項をご記入の上、押印をお願いいたします。

問10.献体をして遺骨が返還されるまでどのくらいの期間がかかるのですか。

答 まず、保存期間・解剖実習期間中に腐敗しないように防腐処置に3ヶ月程かかります。次に解剖実習が約3ヶ月間行われます。それと、ご献体いただいた時期にもよりますので、2年程お待ちいただかねばなりません。

問11.献体登録は誰でも出来るのでしょうか。

答 弘前大学白菊会では現在、入会するにあたり同意される方をお二人(肉親等)、その、同意された方どちらかに、ご遺骨を引き取っていただける方とさせていただいております。
また、感染症(B型肝炎・C型肝炎・HIV感染(エイズ))に感染されておられる方も入会できません。献体登録時、感染しておられなくても、その後、献体時感染しておられる場合、献体をお控えいただきます。

問12.病院で亡くなり担当医師より家族に病理解剖の要請があった場合どうしたらよいでしょうか。

答 病気の原因を調べ今後の医療に役立たせる病理解剖もなくてはならないものです。
もし、要請がありました場合ご家族の反対がない限りご承諾いただいて結構です。その際、病理解剖後の献体は出来ませんのでご了承ください。
(病理解剖をいたしますと、防腐処置が出来なくなるためです。)

問13.遺骨をこちらの希望の場所まで届けてくれるのでしょうか。

答 実習させていただいた後、すべてのご遺体の火葬が終了いたしましたらご遺族様へ連絡を差し上げますので、担当者とご相談の上ご希望の場所へお届けいたします。

問14.1人でも反対があると献体は出来ないのでしょうか。

答 ご遺体を大学に引き渡すかどうかを決めるのは、ご遺族です。ご本人がいかに献体を希望されてもご家族全員のご理解がなければ大学といたしましては、家族の反対のあるご遺体を引き取るわけには参りません。ご家族の方々と良く話し合って、ご理解いただけるようにお願いいたします。

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