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弘前大学大学院医学研究科
神経精神医学講座
〒036-8562
青森県弘前市在府町5
Tel 0172-39-5066
Fax 0172-39-5067

教室紹介

教授挨拶

今年度から本格的に精神科専門医プログラムが始まり、専攻医の研修をスタートしました。新年度が始まり彼らは勉強熱心に臨床研修に励んでおり、頼もしい限りです。

 1年を振り返ると、2つの全国学会の開催があり、国内外から多くの方が弘前を訪れました。昨年1014-15日は第44回日本脳科学会を開催し、中国の西安交通大学のJ. Liu先生をお招きし、基調講演として「Alzheimer’s Disease and Metabolic Disorders: Mitochondrial Metabolic Remodeling」をご発表いただきました。学会では弘前大学の2名の若手研究者が学会賞を受賞しました。また今年414-15日は第2回日本DCD(発達性協調運動障害)学会学術集会を開催し、Australian Catholic UniversityPeter H Wilson先生をお招きし、基調講演として「Understanding recent research on DCD: From data to practice」をご発表いただきました。精神医学の研究は遺伝子や動物モデルを用いた基礎研究から、認知機能や運動機能、画像研究や疫学研究などの臨床的な研究まで幅広く進展しており、大学院生たちもこれらの分野で研究を進めています。さらに講座主催の特別講義も数回開催し、学生や教育・行政関係者などとも学びを共有する機会を設けました。様々な分野の研究に触れることやエキスパートの方々と直接交流することは若い精神科医にとってモチベーションや専門性を高めるきっかけになります。これからも、若手の育成のため、学びの機会を作っていく所存です。子どものこころの発達研究センターも開設して4年になり、学校コホート研究や支援事業、基礎研究も定着してまいりました。研究発表の機会も増え、国際共同研究が検討されています。今年42日の世界自閉症啓発デーイベントは第6回の開催となり、弘前城のブルーライトアップも継続されました。今後も地域と協力し、様々な啓発活動を広げてまいります。

最後に、今年5月に弘前愛成会病院院長の田﨑博一先生が藍綬褒章を受章されました。大学として、先人に続くような医師の育成と精神医学の発展に尽力いたします。

20188月吉日

現在の研究テーマ

私たちの講座は、伝統的に国内有数のてんかん研究機関として認知されてきました。最近では、遺伝子解析、神経生化学、基礎薬理学の手法を用いて、てんかんの原因遺伝子解析の全国共同研究を展開し、一部のてんかんの新たな遺伝子異常を発見するなど成果を上げつつあります。

臨床薬理グループ

臨床薬理グループは直接臨床に役立つ研究を活動理念にして、薬物治療だけでなく心理教育や精神療法、診断など診療の役立つ場合は医科学にこだわらず医療学研究にも取り組んでいます。循環器科、泌尿器科、糖尿病内科、心療内科、麻酔科、看護部など他科連携での研究活動も成果が出始めています。また、神経内科や小児科とも共同で症例発表を行っています。

学会活動、論文発表

 昨年度は日本臨床精神神経薬理学会(JSCNP)、日本臨床薬理学会、日本統合失調症学会、日本うつ病学会、日本精神科医学会(日本精神科病院協会)、日本神経精神科診療所協会総会、日本総合病院精神医学会などでシンポジウムや一般演題の発表を行いました。これらの発表はほとんど国際誌に掲載されております。

いきいき健診

 本学社会学講座が中心となって2017610日から16日にかけて行われた、高齢者を対象とした認知症・うつ病コホート調査であるいきいき健診に、一昨年度に引き続き昨年度も参加いたしました。

 本健診には、上記の調査に加えて、当講座からは自覚的な物忘れの度合いについての調査も依頼しました。既に確立したスケーリングを用い、自覚的な物忘れの度合いや質をはかり、それと実際の認知機能や認知症との関連を見るためです。これにより、本当に心配な物忘れ症状は何か?がわかれば、より身近な判断基準を住民の皆様に提示できるのではないかと考えております。

昨年度および一昨年度はベースライン調査への参加という形でした。およそ10年後の最終フォローアップの結果を基に、住民の方々に最終的なフィードバックを行い、健康や認知症、うつ病についてのよりよい啓発や予防についてお役立て頂くことができれば非常に幸いです。

臨床研究のお知らせ
研究1
研究2
研究3
研究4
研究5
研究6
研究7

児童思春期精神医学グループ

児童・思春期精神医学研究の分野では、平成10年に児童思春期外来を開設して以来、児童・思春期の患者が急増しており、これらの症例の詳細な検討を重ねるとともに、不登校、摂食障害、発達障害、統合失調症前駆状態について臨床研究を進めています。

臨床研究のお知らせ
研究1


2018年度の活動

 特別講義の開催

幼児教育関連2018.6.10

2018610日、オークランド⼤学 准教授で元HighScope教育財団 幼児教育評価研究センター⻑の若林巴子先生と、⼦どもの発達科学研究所主席研究員 兼 ⼤阪⼤学⼤学院 連合⼩児発達学研究科 特任講師の和久⽥学先生による特別講義『これからの幼児教育を考える!質の高い幼児教育の実現~HighScopeカリキュラムの特長~』を開催しました。128名の参加がありました。HighScopeとは米国の追跡研究で用いられている就学前教育プログラムで、知能指数、学業成績、就職率などに良い影響を与えるとされています。2018年度から日本で本格的に紹介されます (http://highscope-japan.org/)。弘前大学では子どものこころの健康づくりについて、HighScope教育カリキュラムに注目し、今後も研修会の開催を予定しております。弘前での導入に向けて、引き続きご支援のほどよろしくお願いします

   

発達健診関連2018.6.14

2018614日、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の廣田智也先生による弘前市民公開講座『発達健診と疫学研究からわかること』を開催しました。行政の方々、大学教員、園や療育の先生方、学生含め80名の参加があり、大変盛況に終わりました。疫学調査が私たちの生活にもたらすメリットや、弘前の子どもたちの調査を発展的に行うべきであることなど、わかりやすくお話しくださいました。弘前大学では、アメリカの疫学専門家の協力を得ながら、幼児健診に参加されたすべてのお子様たちの発達をコホートとして見守り、後世に残る大事なデータを蓄積していきたいと思います。これからも弘前市や弘前市民の皆様にご理解とご協力をお願いいたします。

② 国際学会

国際自閉症学会INSAR 2018  International Society for Autism Research  (2018.5.9-12) 
 2018年5月9日~12日、オランダのロッテルダムでINSAR2018が開催されました。当講座からは坂本が自閉スペクトラム症の性差や早期発見についてポスター発表を行いました。これらは現在注目を集めているトピックであり、ポスター発表は盛況に終わりました。その他、今回の学会では疫学や注視点測定、感覚および運動の問題など弘前で取り組んでいる研究に関する発表が満載で、非常に実りの多い学会参加となりました。

 


 福島支援 (2018.8.29/2018.9.4

今年も福島県内の小中学校で「心の健康相談」が行われました。今年で4回目の取り組みとなります。前半(8月末)は弘前大学(中村、坂本、照井、高橋)の他、福井大学の杉山先生や金沢大学の三邉先生たちが富岡小・中学校、後半(9月上旬)は弘前(中村、三上)と名古屋から辻井先生、高柳先生、地元いわき市から野村先生、増山先生が浪江小・中学校を訪問しました。事前に行ったアンケートや先生からの情報提供をもとに、中学生の生徒たちと個別に面談しました。生徒たちは面談のはじめは緊張の面差しでしたが、面談の中ごろからは自然な笑顔を浮かべながら将来への思いを語ってくれました。震災時は小学校低学年であった彼らも、中学生となり、それぞれが将来への希望と不安を抱えています。地域生活が失われた環境の中で成長していくという難しさに直面し、大変な道のりであったと思います。訪問させていただいた学校の先生方の温かなサポートの手厚さに感銘を受けました。生徒たちとの面談の後には先生たちとの情報共有が行われ、今後の対応や指導方法、見通しなどについての議論が交わされました。子どもたちの問題に対する理解を深め、より良い支援を続けるためにも、今後も医療との継続的な連携が望まれます。

 

④ 海外研修2018.4.15-20)坂本由唯

 2018415日~20日、14th International Training Research Seminar in Child and Adolescent Psychiatryに参加してきました。これは児童精神科領域における若手研究者向けに開催されているセミナーで、今年はイタリアのベルティノーロで行われました。世界22か国から41人が参加しました。講義とグループディスカッションがあり、講義では研究デザインの計画方法やサンプリング方法、統計などの研究手法から、論文の読み方・書き方、遺伝子やバイオマーカーなど幅広く学びました。グループディスカッションでは、各々が研究として取り扱いたい疑問や課題と、その研究方法を提案し、それに関して討議しました。そして、最終日は全員がそれぞれ10分間ずつプレゼンテーションを行い終了しました。研究に関する知識を得るだけでなく、世界22か国の精神科医たちと交流できたのが非常に貴重な経験となりました。ヨルダンには精神科医が数名しかいないようで、昨年大学を卒業したばかりの女性医師が、紛争による子どもたちのトラウマに取り組みたいと話していました。今回のセミナーで世界各国に知り合いができたので交流を続けながら、広い視野を持って精神科医療に取り組んでいきたいと思います。

  2017年度の活動
 
    特別講義の開催

子どもの自殺関連2017.7.25

2017725日(火)浜松市精神保健福祉センター所長 二宮貴至先生による特別講義を行いました。講義内容は『子どもが自殺で亡くなった場合にどう対応すればよいのか』で、危機的な事案が発生した場合に現実に生じる様々な二次的な問題について具体的にお話しいただきました。教育関係者を中心に150名以上の参加があり、二次被害を予防するためにも初期対応が重要とされています。青森県でも県や各自治体で学校への緊急支援体制が検討されていますが、実際に現場に入っていくには、日常からの学校と他機関との関係作りが重要ということでした。


海外留学関連2017.7.31

2017731日(月)カリフォルニア大学サンフランシスコ校 精神科の廣田智也先生による特別講義を開催しました。講義内容は『アメリカの児童精神科医療の現状』として、日本での後期研修が貴重な体験になったことや渡米して苦労したこと、アメリカのシステムの良し悪しについて、ご自身の言葉で伝えていただき、参加者からの質問にも丁寧に答えていただきました。医学生や教員など学科の垣根を超え、海外留学や海外での資格取得を考えている20名が集まりました。大学院生には研究者として学べる機会をご紹介いただき、大変モチベーションが上がる内容でした。


成人の発達障害関連2017.10,27

20171027日(金)北海道教育大学旭川校教育発達専攻特別支援教育分野教授、萩原拓先生による特別講義『成人期の発達障害への支援について』を開催しました。学内のみならず、地域で成人の発達支援をしている支援者の方々、当事者を社会に送り出す特別支援学校の先生方100名以上が集まりました。成人の高機能ASDの事例を通して、包括的なアセスメントをすると、知能検査に現れない問題が見えてくるというお話をしていただきました。萩原先生は昨今私たちが日常に使用しているVineland-Ⅱや感覚プロファイルの日本語版作成者のお一人であり、具体的な支援のためにはこのような包括的アセスメントの利用が有益だということを学びました。


発達性協調運動症関連2017.12.13-14

2017121314日はニュージーランドのオタゴ大学体育 スポーツ運動科学学部准教授の宮原資英先生に弘前に来ていただき、研究スタッフ向けに特別講義をしていただきました。宮原先生は発達性協調運動症(DCD)の研究においては第一人者であり、2017年の夏にDCDの介入研究の効果についてのコクランレビューを出版されました。宮原先生はクリニックでの臨床から脳機能の研究など精力的に活動されており、大変勉強になるお話をたっぷりしていただきました。機能的な運動障害については、教育学、医学、保健学、運動トレーナーなど多数の分野がオーバーラップして扱います。今回は東京のIWAアカデミーからトレーナーの木村さんもご参加いただきました。

子どもの研究関連2018.2.21

2018221日は子どもの発達科学研究所 主任研究員・大阪大学大学院連合小児発達学研究科 特任講師の和久田学先生に、『子どもの問題を科学的に捉える』-学校風土といじめ、不登校の関連-についてお話しいただきました。教育に科学を!というコンセプトで、研究の視点から問題を論理的に捉える、教師の行動を変える試み、幼児教育の重要性など、現代の教育の問題を科学的に分析し、非常にわかりやすいお話でした。幼児、学童の教育に関わる先生方、学生たちが多数参加しました。非認知能力のスキルアップがQOLやレジリエンスに重要であることはトピックです。

     国際交流2017.12.21-22

20171221-22日は韓国のPusan National University Children's Hospital Autism & Developmental Disorder Treatment Center、センター長のJi Hoon Kim教授とスタッフが弘前に来訪され、情報交換会を開催しました。Pusan大学の自閉症治療センターは昨年秋に韓国で初めて開設し、Kim教授の統括のもとで応用行動分析を中心とした療育や研究が行われています。韓国では日本のような健診システムがなく、弘前のモデルについて情報交換の申し入れがあり、今回の交流会の開催に至りました。他にも療育施設の見学や若林医学研究科長の表敬訪問もありました。多文化の交流は国外の生活や社会背景を知る貴重な体験です。今後も韓国の研究者たちとの交流を継続していく予定です。

     乳幼児健診2017.11, 2018.5

2013年度から開始した弘前市5歳児健診も2018年春でまる5年を迎えました。自治体との連携、学部を超えた共同研究としてようやく実を結びつつあります。健診施行者5000名を超え、論文報告がようやくできそうです。コホート調査も5年目になり初めに健診を受けた子たちは4年生になりました。高機能の発達障害が既存の乳幼児健診では感度が低いことから、20184月からは3歳児発達健診への参入が決定しました。同時期から大学病院の外来に未就学児限定の発達外来の初診日を開設しました。昨年度から子どもセンターに赴任された小児科の三上先生とともに乳幼児の診察を行っています。自閉症の国際水準の検査ADOS-2のライセンス保持者は今年3名から5名に増え、大学病院での発達障害診断の専門性を高めています。健診での診断研修には小児医、後期研修医の参加、企業や療育施設からの見学が県内外からありました。発達の偏りは部分的でも暫定的でも気づかれれば、ちょっとした手助けによって成長が促されます。子どもたちに多くの時間接している方々こそキーパーソンになります。興味のある方はぜひ研修、見学にご参加ください。

     福島支援2017.8.31-9.1

  2017831-91日に行われた福島支援報告です。福島県内の小中学校で行われる「心の健康相談」は今年で3回目の取り組みとなります。全国から精神科の医師7名、臨床心理士8名が集まりまりました。活動の中心となっている子どものこころの発達研究センターの臨床心理士の髙橋先生、足立先生、安田先生に、三上先生、松原先生の医師2名が参加しました。事前に行ったアンケートや先生からの情報提供をもとに、生徒たちと個別に面談し、未だ不安定な環境の中で、それぞれの悩みや課題を抱えながらも、ひたむきに前へ進んでいる子どもたちに心打たれる思いでした。学校の先生たちとの情報共有も行われ、今後の対応や指導方法、長期的な見通しなどについての議論が交わされました。震災から6年が経ち、子どもたちを取り巻く環境も大きく変化しています。狭い仮設住宅から、アパートや復興支援住宅へ移ることで、家族との適度な距離感や余裕を取り戻した子たちもいる一方、避難区域が解除された地域へ戻るかどうか悩んでいるご家族もいらっしゃいます。思春期の成長に伴う悩みや、発達の遅れから生じるトラブルなど、子どもたちが抱える問題もそれぞれ異なり、また移り変わっています。生徒たちそれぞれの変化や背景に、先生方やスクールカウンセラー、ソーシャルワーカーの皆さんが真摯に向き合い、ご家族も含めた柔軟なサポートに取り組んでいらっしゃいました。子どもたちの問題に対する理解を深め、より良い支援を続けるためにも、医療との継続的な連携が望まれます。

     海外研修2018.3.11-25) 松原侑里

2018311日~25日、子どものこころの発達センターの髙橋先生と一緒に、脳画像解析の習得を目的に、米国ボルチモアにあるジョンスホプキンス大学へ研修に行きました。同大学の放射線科准教授である大石健一先生のご指導のもと、自閉スペクトラム症の病態解明研究で用いる予定のT1画像のセグメンテーションと拡散テンソル画像解析について学びました。脳画像解析についてだけではなく、大石先生をはじめとする海外で活躍する多くの日本人研究者の方々と触れ合うことができました。それぞれの研究者としての在り方や、臨床との兼ね合い、国内外の研究者の現状なども知ることができ、非常に刺激的で有意義な時間を過ごすことができました。この研修で得た経験を活かし、今後の医療のさらなる発展に貢献できるような研究に携わっていけるよう、研鑽を積んでいきたいと考えます。


専門研修

精神科医を目指す方のコースで、精神科指定医、精神科専門医を取得します。
詳しくは、「学生・研修医の方へ」のページをご覧ください。学生・研修医の方へ

大学院

専門研修と並行して大学院履修コースがあります。指導医がつき4年間で修了し、医学博士が取得できます。さらに研究を継続する方は、希望により国内では理化学研究所、大阪・浜松医大・金沢大学子どものこころの発達研究センター、カリフォルニア大学サンフランシスコ校と連携して研究を行います。

業績

2021年2020年2019年2018年2017年2016年2015年 2014年2013年2012年2011年2010年2009年2008年2007年2006年2005年2004年2003年


2021年
  原著

総説

  著書


2020年

原著

   総説
   著書

2019年

原著


    総説


2018年

原著

著書

2017年

原著

2016年

原著

2015年
原著

著書

2014年

原著
著書

2013年

原著

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2012年

原著
著書

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2011年

原著
著書

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2010年

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2009年

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2008年

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2007年

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2006年

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2005年

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2004年

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2003年