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弘前大学医学外科学第一講座

教授 福田幾夫教授 福田幾夫

平成13年12月1日より外科学第一講座を担当しております。はじめて弘前の地を訪れましたのは平成6年、鯉江久昭元教授が主催された日本静脈学会のシンポジウムでの発表の折でした。その時は弘前城公園の見事な桜と残雪の岩木山が印象的でしたが、その時には弘前の住民になろうとは思いもしませんでした。12月の弘前ははや雪国で、関東からまいりました私は、当初は戸惑いを感じましたが、現在ではだいぶなじんでまいりました。
「鉛色の空」を北国の風景として関東では思い浮かべていましたが、 現在私が印象づけられている弘前の風景は、曇っていても思いがけないほど明るい空、雪明かりの街並みです。教授室から外を眺めれば、雪は雲間の太陽に照らされながら、空を舞っています。なるほど北国の生活は、毎日の雪かきなど骨の折れるものの様ですが、だからこそ助け合いが大切なのだろうと、患者さんや町の人々と話をしていて感じています。
外科学第一講座は50年以上の歴史があり、消化器一般外科、呼吸器外科、心臓血管外科、移植外科などさまざまな分野で業績を上げてまいりました。しかしながら、大学および大学病院をとりまく情勢は、大学改革や医療供給体制の変革などで大きく変化を遂げようとしています。今までの伝統を引き継ぎながら、専門分野でより高度な医療を提供し、研究を発展させてゆくことがこれからの時代に求められていると考えております。
私の専門は胸部心臓血管外科であり、前任地では救急医療を中心とした心臓血管外科および胸部外科の臨床を行ってまいりました。青森県では重症例の虚血性心疾患、大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、肺癌などが多いにもかかわらず、胸部・心臓血管外科の施設は少なく、弘前大学附属病院が津軽地域の基幹病院としての役割も担っています。本学では第二内科が循環器の救急医療に力を入れており、大学病院にも関わらず、重症の虚血性心疾患の患者さんを多数受け入れています。また、肺癌症例も増加しつつあり、こちらも第二内科と協力して長期遠隔成績の改善のための研究を進めてゆきたいと思っています。今までの経験を生かして、地域に良い医療を提供するとともに、臨床に根ざした研究、そして充実した卒前卒後研修を提供してゆきたいと思っています。
さて、市中病院から大学に来てみますと、さまざまな問題があることに気付きます。研修医の過酷な労働、医師の不安定な立場、現場の労働力不足、地域医療の供給システムの問題、規制にしばられて柔軟性を失ったシステム等々。このなかで患者さんの満足度が高い医療を提供し、良い外科医を育て、研究を行ってゆくことは容易なことではありませんが、スタッフの創意工夫で改善してゆきたいと思っています。雪道を歩くときは、じっくりと、一歩一歩踏みしめて行かないと、滑って転びます。あせらず着実に、教室員と力を合わせて進んでゆきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

座右の銘:医者はよるべなき患者の友である

   
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