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 甲状腺疾患の外科治療

 甲状腺機能亢進症に対する当科における標準術式は両側気管傍を少量残存させる亜全摘術を行っている、この術式は両側反回神経の温存という点で有利である.抗甲状腺薬に対して重篤な副作用をもつ症例の場合甲状腺全摘術を行うこともある。殆どの症例は術後甲状腺機能がやや低下を示すものの再発は来していない。甲状腺癌において手術を行い得た症例中、亜全摘術11例、右半切除7例、左半切除10例、甲状腺全摘例69例で気管や食道等の合併切除の必要な浸潤症例は9例あった。当科では咽頭喉頭食道切除後の頭頸部再建で音声再建も兼ねた方法として、遊離回盲部移植による再建を20例行ってきたが、この術式は甲状腺癌浸潤例に多い喉頭全摘のみを行った症例には適応することができない、このため喉頭切除後の咽頭閉鎖を遊離回盲部パッチで行うことで音声再建も兼ねる術式を考案し、1999年3月に本術式を喉頭浸潤甲状腺癌の症例に初めて施行してから、本術式をこれまでに、喉頭癌3例、喉頭浸潤甲状腺癌2例、舌癌1例の計6例に対し、歯科口腔外科、耳鼻科との協力のもと施行し、良好な成績を上げている。さらに2000年10月、喉頭浸潤甲状腺癌で喉頭を合併切除し1年を経過した患者にこの術式を応用し、本邦では初めて二期的音声再建術を成功させた。さらに2000年7月甲状腺癌気管浸潤症例で気管壁の部分的合併切除を施行された症例に遊離気管軟骨の自家移植を試みており、低侵襲で良好な結果を得ている。

入院症例
’95年 ’96年 ’97年 ’98年 ’99年 ’00年
甲状腺癌(初発)
27 17 25 14 20 17
121
再発甲状腺癌
2 0 1 0 7 5
15
甲状腺機能亢進症
7 4 2 3 4 3
23
二次性副甲状腺機能亢進症
0 1 3 3 2 5
14
原発性副甲状腺機能亢進症
1 0 1 4 1 1
8
甲状腺悪性リンパ腫
0 0 0 0 2 0
2
甲状腺腺腫
3 6 0 4 8 10
31
橋本病
0 1 0 0 0 0
1
甲状腺アミロイドーシス
0 1 0 0 0 0
1
頚部リンパ節結核
1 0 0 0 0 0
1
41
32
33
29
44
43
223

乳 腺

 1995年から2000年までの間に乳腺疾患で入院した症例は141例であった.乳癌切除症例は98例であったが内訳は両胸筋温存乳房切除53例,乳房温存療法46例とこのふたつの術式が大半であった.当科では腫瘍径が3cm以下を乳房温存手術の適応とし場合によっては手術後に放射線治療を併用している。

入院症例
'95年
’96年
’97年
’98年
’99年
’00年
乳癌切除例 17 16 19 18 17 11 98
良性腫瘍 3 0 2 1 1 3 10
葉状腫瘍 0 0 1 0 1 1 3
肝転移切除例 0 0 0 0 2 0 2
胸壁再発切除例 0 1 0 0 1 0 2
非切除抗癌剤治療 5 2 1 9 5 4 26
25 19 23 28 27 19 141

 

   
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