教授挨拶

 

この度、平成19年8月1日付けで、棟方昭博教授の後任として弘前大学附属病院消化器血液膠原病内科を担当させていただくことになりました。
私たちの科は、消化器疾患、血液疾患、膠原病疾患をそれぞれの専門家が担当しています。また、原因不明のさまざまな症状(腹痛、下痢、貧血、発熱、関節痛など)で紹介される患者さんの診療にあたっています。

【消化管・免疫グループ】

消化管グループでは、悪性新生物の診断、内視鏡的治療、超音波ガイド下治療および炎症性腸疾患の治療を中心に、消化管疾患全般の診療を行います。特に早期がんの内視鏡治療は年々増加し、大きながんも内視鏡で確実に治すことができるようになりました。

免疫グループでは、免疫異常を背景とした筋、骨格系、全身性炎症性疾患(関節リウマチ、SLE、ベーチェット病など)の診療を行います。外来患者数は約300人で、その約半数が特定疾患の対象となる患者さんです。リウマチ専門病院として生物薬剤や新規免疫抑制剤の投与件数も多く(約40件)、良好な成績が得られています。また、潰瘍性大腸炎やクローン病などの難治性疾患に対して、全国に先駆けて最先端の治療を行ってきました。前者には血球除去療法・シクロスポリン静注療法を、後者にはレミケードの投与を行い、良好な成績を収めています。

【肝胆膵グループ】

急性肝炎、劇症肝炎、慢性肝炎(特にC型肝炎)、肝硬変、肝がん、胆のう・胆管結石、胆のう・胆管炎、胆のう・胆管がん、急性膵炎、慢性膵炎、膵がんなどの疾患を担当します。特に肝がんに対しては、最新治療の経皮的ラジオ波焼灼術(RFA)を早くから導入し、肝動脈塞栓術(TAE)や経皮的エタノール注入療法(PEI)を組み合わせて局所の再発率を抑え、生命予後の改善をはかっています。

【血液グループ】

造血器腫瘍(白血病、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群など)、各種貧血(再生不良性貧血、溶血性貧血など)、出血性疾患(凝固異常症、特発性血小板減少性紫斑病など)の血液疾患を広く診療します。最も患者数の多い造血器腫瘍領域では、通常の化学療法のほか、難治・再発例に対してはG―CSFプライミング療法という化学療法を積極的に施行して良好な治療成績をあげています。

私たちは、「地方にあっても最新の医療を提供する」をモットーとしています。困ったことや悩み事がありましたら、何でもご相談ください。