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膜構造を用いた生理学的精子選択術 |
適応症 |
不妊症(卵管性不妊、男性不妊、機能性不妊又は一般不妊治療が無効であるものであって、これまで反復して着床又は妊娠に至っていない患者に係るものに限る。) |
(先進性)
これまで受精後の胚質や胚発生、及び生児獲得には主に卵子に起因するとされてきたが、近年精子の関与も報告されており、その要因の一つとして精子DNAの損傷が注目されている。DNA損傷の無い精子を選別し、その精子を使用することで胚質の改善に繋がる可能性が指摘されている。日本生殖医学会が発行した生殖医療ガイドラインにおいても、高度な精子選択技術における項目(CQ22)があり、解説内にて生殖補助医療の成功には運動性が良好で、十分に成熟し、DNAの完全性が高く、構造的に健全である精子を選択することが重要であると記載されている。
ZyMōtスパームセパレーターは、遠心分離を行わずに精子に損傷を与えるとされる化学物質の発生を抑え、運動性の高い機能的な精子の抽出が可能であり、顕微授精では胚発育や妊娠率・着床率・生産率の向上や流産率の低下が報告されており、ZyMōtスパームセパレーターによる精子選別は有用であると考えられる。 |
【選択基準】
・対象:研究対象者は、
1)1回以上顕微授精を実施しても移植可能胚が得られず、または胚移植しても妊娠に至らなかったカップル
2)次の採卵で顕微授精を予定するカップル
3)本人の自由意志により文書同意の取得が可能なカップル
【除外基準】
以下のいずれかにひとつでもあてはまるカップル
1)男性が高度乏精子症のカップル(原精液:総運動精子数10万未満
総運動精子数=液量(ml)×精子濃度(1mlあたり)×精子運動率(%)で算出
2)男性がTESE/TESA/PESAの対象となるカップル
3)凍結融解精子を使用予定のカップル
4)生殖補助医療治療計画書を作成時の女性年齢が43歳以上のカップル
5)その他、研究責任(分担)医師が本研究を安全に実施するのに不適当と判断したカップル |
主要評価項目:胚盤胞到達率
副次評価項目:良好胚盤胞率・臨床的妊娠率・着床率・流産率 |
体外受精および顕微授精の胚培養成績の向上、臨床的妊娠率・着床率の
上昇、流産率の低下が期待される |
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