病理生命科学グループの研究は、主に病理生命科学講座の鬼島教授をはじめとするスタッフの方々のご指導、ご鞭撻のもと、実験室をお借りし行っております。
また、下記に示した研究とともに、基本的な知識、技術の修練のため、消化器、乳腺、甲状腺を中心に、外部の病院、大学内の標本の組織診断をお手伝いさせていただいております。
これまで我々は、乳癌の外科切除標本における検討で、再発群ならびにリンパ節転移陽性群において
免疫組織学的にclaudin-1の発現が低下していることを明らかにし、claudin-1発現が乳癌の浸潤や、
転移に関与していることを報告しました。現在、claudin-1が乳癌の進展にどのように関与しているかを
研究を行っており、今回、ヒト乳癌細胞MCF-7をタモシキフェンで処理した際、claudin-1は
抗アポトーシス効果を有する事を解明しました。
BMC Cancer. 2010 Oct 12に掲載(赤坂 治枝)
膵癌の外科切除標本について、様々な細胞接着分子の発現と、再発、転移、予後についての研究を行っており、
今回、膵管癌においては癌浸潤先進部におけるL1 cell adhesion molecule (L1CAM, 神経接着分子の一種)の発現が
腫瘍分化度、転移、予後と関連することを免疫組織学的に解明しました。
Journal of Surgical Oncologyに受理(堤 伸二)
胆道癌についてendocytoscopyを用いた上皮内進展の肉眼所見の解析を行っており、病理組織所見との比較によって新たな分類確立による臨床応用を目指しています。また、胆管癌についても様々な細胞接着分子の発現について更なる研究も行っています。
大学院生 | 赤坂 治枝 | Harue AKASAKA |
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大学院生 | 堤 伸二 | Shinji TUSTSUMI |
大学院生 | 小笠原 紘志 | Hiroshi OGASAWARA |
大学院生 | 吉川 徹 | Toru YOSHIKAWA |