麻酔科は、手術部において全身麻酔・局所麻酔管理を行う臨床麻酔分野、集中治療室において重症患者さんの呼吸系・循環系を管理する集中治療分野、外来や病棟で痛みの治療や緩和ケアを担当するペインクリニック分野、の3大分野を担当しています。
臨床麻酔分野においては、年々手術内容が多様化・複雑化し、高齢患者も増えており、麻酔管理症例数と麻酔時間は増加の一途を辿っていますが、手術を行う外科系各科の皆様や手術部看護スタッフ・臨床工学技士の方々から協力を得て、万全のチームワークを図りながら安全かつ効率的に手術が行われるよう鋭意努力しています。最近は救急救命士に気管挿管の実習を行ってもらう修練の場として、患者さんに多大なご協力を賜り、救命力向上のための気管挿管技術を伝授しております。
集中治療分野においては、現在は16床で稼働中です。年々増加する重症患者の入室希望により多くお応えすることが可能となっております。大手術や重度の合併疾患を有する手術患者の術後管理、致命率の高い内科的疾患の急性期治療など、先進医療を支える中核部門として機能しています。また、各種血液浄化などの高度な医療機器を完備し治療技術を提供しています。
ペインクリニック分野においては、様々な疼痛疾患の診断や治療、術後の疼痛マネジメント、がん疼痛治療や緩和医療・緩和ケアに力を注いでいます。平成19年4月からは院内に緩和ケアチームが正式に発足し、ペインクリニック担当の麻酔科医師4名が毎日の直接診療を通じてチーム内で中核的な役割を担っております。緩和ケアチームには麻酔科医師のほか看護師、臨床心理士、精神科医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士がメンバーとして加わり、患者さんやご家族への様々な苦痛や悩みに対して支援を行うチーム医療を実践しています。 |