肺癌は日本人の死因の上位を占める疾患です。当科では、診断、薬物治療を主に担当しています。特に気管支鏡検査では、超音波気管支鏡を用いて、検査の精度を向上させる工夫をしています。治療においては、エビデンスに基づいた治療を提供するほかに、北日本肺癌臨床研究会(NJLCG)や北海道肺癌臨床研究会(HOT)などの臨床試験への参加、当科主導での臨床試験など、新しい肺癌治療への取り組みも積極的に行っています。
肺癌と並んで、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療、研究も行っています。気管支喘息は近年の環境の変化に伴い、増加傾向の疾患です。診断はもちろんのこと、治療の効果を確認する目的でも、肺機能検査、インパルスオシロメトリーによる呼吸抵抗測定、呼気一酸化窒素濃度測定といった専門的な検査を積極的に行っています。また、気管支喘息は治療の継続が大切な疾患ですので、薬局、薬剤師と連携した吸入指導や患者教育にも力を入れています。また、重症喘息に対する生物学的製剤の導入も積極的に行っています。 |