脳神経外科専門医養成コース(研修期間:原則5年以上)

(1) コースの全体像

 青森県は脳卒中多発地域であり、その治療の中核を脳神経外科医が担っている。脳卒中等の救急疾患患者を救い、脳神経外科高度先端医療を実践し、脳科学研究を推進する為に一人でも多くの若者が脳神経外科医を目指すことを期待している。医学生は、脳外科は繊細かつ多忙で私達には出来ないように思う、と言うが、繊細ゆえに男女を問わず脳外科手術が可能であり、多忙でない診療科など存在せず、究めようとする限りヒマ等存在し得ない。脳神経外科を専攻する資格は“脳神経外科医になるという信念”を持っていることである。本コースでは術者:約40例/年、助手:約150例/年以上の手術件数を予定している。脳神経外科学会総会等の国内学会やAmerican Association of Neurokigical SurgeonsまたはWorld Federation of Neurological Society等の国際学会への演題提出を義務として研究も行い、専門医取得後には、国内外への研究留学を行う。


 

弘前大学医学部附属病院 脳神経外科専門医養成コース

専門医養成(受入)数5人
(日本脳神経外科学会)

初期研修医

       
  大学病院
(2年以上)
 
・脳卒中など脳神経外
 科高度先端医療を実
 践
       
関連医療機関
青森市民病院
青森労災病院
  関連医療機関
(2~3年間)
 
・関連医療機関担当の
 より専門的分野の研
 修
   
脳神経外科専門医
 
コースの目標(受入から終了まで)
 
 日本脳神経外科学会が定める要綱に沿って計5年間の研修を行い、脳神経外科専門医の取得を目指す。
研修方法 
 
 クモ膜下出血・脳内出血・脳血管奇形など多岐に渡る脳神経外科関連疾患に関する内容をカリキュラム参加医療機関の特徴を生かした指導体制のもと診療チームに所属して実地研修をする。
循環体制 
 
 脳神経外科研修指導責任者と卒後臨床研修センターが連携し、関連医療機関の研修を支援する。



(2)コースの概要

 コース名:脳神経外科専門医養成コース
大学病院・
医療機関名
診療科名 専門
分野名
指導
者数
目的 養成
(受入)
人数
期間
弘前大学医学部附属病院
脳神経外科 脳神経外科全般 5
必要症例の経験
5 2年
以上
青森市民病院
脳神経外科 脳神経外科全般 3
必要症例の経験
1 3ヶ月
~1年
青森労災病院
脳神経外科 脳神経外科全般 1
必要症例の経験
1 3ヶ月
~1年
むつ総合病院
脳神経外科 脳神経外科全般 1
必要症例の経験
1 3ヶ月
~1年
十和田市立中央病院
脳神経外科 脳神経外科全般 2
必要症例の経験
1 3ヶ月
~1年



(3)コースの実績

 脳血管撮影、腰椎穿刺、中心静脈栄養、気管切開、腰椎ドレナージ、脳室ドレナージ、脳室腹腔シャント術、脳内血腫除去、脳動脈瘤頚部クリッピング、脳血管バイパス手術、内頚動脈内膜剥離術、脳腫瘍摘出術、頭蓋底手術、経鼻的下垂体腺腫摘出術、定位的脳手術、脳血管内手術など、主な手技・手術の実績がある。


(4)コースの指導状況

 脳神経外科専門医試験は卒後7年目に受験可能となる。合格率は全国平均が60%台であり、全ての臨床専門医制度の中で難関といわれている試験である。当科での初回合格率は90%を超え、次年度には全員合格している。このような高い合格率は、1.神経学に始まる系統的指導 2.豊富な臨床経験 3.自主的学習を促す方針 4.研究および論文発表に起因している。


(5)専門医の取得等

学会名 日本脳神経外科学会
資格名 脳神経外科専門医
資格要件
・卒後臨床研修2年、訓練施設での専門医の下で4年以上も研修
 (3年以上脳神経外科専従)
・領域別の手術経験
 脳腫瘍:20症例以上
 脳動脈瘤・脳動静脈奇形:20症例
 頭部外傷・奇形・機能的脳手術・脊髄、脊柱疾患:20症例以上
・研修カリキュラムが明示された研修記録帳
 学会の連携等の概要
 本院は、日本脳神経外科学会の認定機関である。
   


(6)関連リンク

  脳神経外科学講座 http://www.med.hirosaki-u.ac.jp/~neuros/


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